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迫る 衆院選宮崎

(上)逆風

2012年8月12日
■民主支援態勢に危機感

 消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法が成立した翌日の11日午後、民主党現職の川村秀三郎(63)=宮崎1区=は宮崎市役所前交差点で街頭演説に立った。「東九州道の建設を進め、4年以内に北九州とつながる」「地方に回る税金を増やした」。近づく衆院解散、総選挙を意識してか、政権の成果を声高に訴えた。しかし、耳を傾ける市民の数は少なく、足元が揺らぐ民主の現状を象徴するような光景だった。

 同じく民主現職の道休誠一郎(59)=九州比例=も厳しい。前回2009年同様、宮崎2区で挑戦する意向を示しているが、選挙区内に個人の後援会を持たないこともあり延岡、日向市以外では知名度が低く、「政策よりも、まずは道休の人となりを理解してもらう」(陣営)段階。6月からようやく毎週ミニ集会を開けるようになったが、陣営は「比例復活をいかに果たすかの戦い」と見通している。

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 県内の支援態勢も前回衆院選から後退している。反自民6団体でつくる「CNP会議」(議長、横山節夫・連合宮崎会長)の会合が7月末に開かれたものの、社民党県連側は過去、川村らCNP統一候補が無所属から民主入りしたことにあらためて苦言。次期衆院選について話す場面もなかった。ある出席者は「あの会合がCNPの実質的な最後だろう」と漏らした。

 頭の痛い問題はほかにもある。参院の外山斎(36)=宮崎選挙区=の離党だ。消費税増税などに反対して7月、元代表小沢一郎が設立した新党「国民の生活が第一」に移った。外山は小沢から宮崎1区での候補者擁立を指示されたといい、そうなれば民主支持層の分裂を招きかねない。

 実際、外山の離党に伴い県連が党員・サポーターに行った意向確認では、県連に登録されている約2200人のうち、10日までに約670人が抜ける意思を示した。県外在住者も含まれ、衆院選への影響は限定的との見方もあるが、県連幹部は「どれぐらいの人が今後も民主を応援してくれるのか、よく分からない」と危機感を持つ。

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 一方、CNPを見限った形の社民は宮崎1、3区での独自候補擁立を目指し、7月末に選対本部を結成した。地域ごとの支部を整えながら「一日でも早く」と候補者選びを急ぐ。

 1区で非自民の候補者乱立も想定される状況に、民主の支持母体で、CNPの調整役でもある連合宮崎は「統一見解は出せず、場合によっては労組ごとに態度を決めることになるかもしれない」と対応に苦慮している。

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 衆院解散の時期として、野田首相は、社会保障と税の一体改革関連法案が成立後「近いうちに信を問う」とした。法案が成立し、解散時期をめぐって臆測が飛び交う中、緊張感を高めつつある県内各党の動向を追う。(敬称略)

(上)逆風2012年8月12日付
(下)地固め2012年8月13日付

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