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悲願金メダルへ―松田丈志の挑戦

(1)感謝の心

2012年7月12日
■地元支え大きな力に

 ロンドン五輪開幕まであと15日。競泳男子200メートルバタフライで金メダルを目指す延岡市の松田丈志(28)=コスモス薬品=は、2004年アテネ、08年北京に続く3度目の五輪に挑む。多くの人々の支援を力に、世界一になる夢を追い続けてきたスイマーの軌跡をたどる。(運動部・中野裕二)

 分厚い胸、逆三角形の引き締まった体。長年厳しい練習に耐えてきたことが一目で分かる。延岡市で1日に行われた市民大激励会。ステージに上った松田は「金メダルへのチャレンジに全力を尽くす。皆さんの胸が熱くなるレースをしてきます」。力強い抱負に集まった500人から、激励と期待の込められた大きな拍手が沸き上がった。

 4歳の時、延岡市の東海スイミングクラブで水泳を始めた。久世由美子コーチ(65)と二人三脚で力を伸ばし、20歳でアテネ五輪に出場。北京五輪は200メートルバタフライで銅メダルを獲得し、日本のトップスイマーから世界のトップスイマーの仲間入りを果たした。

   ■   ■

 「いつも応援ありがとうございます。頑張ってきます」。激励会の参加者一人一人とハイタッチを交わす松田と久世に感謝の心が宿る。アテネと北京の時は、地元後援会が中心となって集まった約1千万円が活動資金になった。

 ロンドンに向けても、延岡市内の商店などに置かれた募金箱に多くの善意が寄せられている。「みんなに支えられ、水泳を続けることができている。金メダルを取って、いろいろな人に喜んでもらいたい」

 今でこそ競技人生の集大成と位置付ける大舞台に向け集中できているが、引退の二文字が頭をよぎった時もある。09年末、不景気のあおりを受け、スポンサーだった大手不動産会社に契約を打ち切られた。

 世界を舞台に戦うには海外での合宿費や専属トレーナーの経費など、年間約2千万円掛かる。経済的支援を失い、「ロンドンが見えなくなった。辞め時かなと思った」。苦悩する松田を救ったのは地元関係者だった。

【写真】1日にあった延岡市民大激励会の参加者とハイタッチを交わす松田と久世コーチ

(1)感謝の心2012年7月12日付
(2)新スポンサー(上)2012年7月13日付
(3)新スポンサー(下)2012年7月14日付
(4)私生活2012年7月15日付
(5)久世コーチ(上)2012年7月16日付
(6)久世コーチ(下)2012年7月17日付
(7)山本貴司近大コーチ2012年7月19日付
(8)打倒フェルプス(上)2012年7月20日付
(9)打倒フェルプス(下)2012年7月21日付

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