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新しい政治へ わけもんの1票

【第6部・地方選挙へ】(上)主権者教育

2016年8月26日
候補者近く配慮必要

 18歳選挙権が初適用される県内の地方選挙が、11月の都城市の市長選・市議補選を皮切りに始まる。本年度はその後、12月任期満了の国富町長選、来年2月に任期満了の西都市長選、投開票の高鍋町長選と続く。国政より身近なわがまちの選挙に1票をどう生かすのか考える。

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 「投票した候補者と実際の当選者が別だった。自分の考えは幼く、間違いだったのでは」-。

 高鍋町・高鍋高の主権者教育推進リーダー、河野彰教諭は、参院選宮崎選挙区で模擬投票した3年生のこんな感想に驚いた。自信の無さがのぞくが、河野教諭は「世の中の動きを知り、自分の判断で投票する必要性に気付けた」と受け止める。

 3年生の多くが高鍋町長選や西都市長選を迎える。候補者と親戚の生徒が参院選よりも多い可能性が高く、模擬投票など教材として扱う際、配慮が求められる。選挙区外に住む生徒の関心を高める工夫も欠かせない。河野教諭は「争点が身近で主体的に参加できる」と、自信を持って投票できるよう臨む。

 同校3年の田口沙央理さん(17)は参院選以降、新聞を毎日読み、都知事選の行方など選挙や政治の記事をチェックしている。「まだ知識は浅いが、まちの発展につながる1票を入れたい」。悩みながらも、町長選に正面から向き合うつもりだ。

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 高校では主権者教育が活発化しているが、卒業後はその機会が少なくなる。

 参院選で選挙権を得た本県の18、19歳の投票率は33・61%だったが、19歳は28・07%で18歳よりも10・47ポイント低かった。11月の市長選・市議補選が近づく都城市も、19歳は8・89ポイント低い31・15%。

 進学や就職で地元を離れ、高校生に比べて主権者教育の機会が少ないことに加え、不在者投票の周知が行きわたらなかった。市選挙管理委員会は要因をそう見る。

 このため同選管では、参院選に続いて高校や高専など16校への選挙公報配布などを予定。有職の19歳対策では事業主に期日前投票の周知を依頼する。市選管の田代愼一郎事務局長は「若者の積極的な投票が全体を底上げする」と期待する。

 都城高専5年の藤井勝太さん(19)は、親元を離れていることが多い19歳には、より自発的に政治に関心を持つ姿勢が求められると痛感した。参院選は情報収集をあまりせず、「準備不足だった。市長選では地元の将来を考え、候補者を調べて投票する」と力を込める。

【第6部・地方選挙へ】(上)主権者教育2016年8月18日付
【第6部・地方選挙へ】(中)広報2016年8月19日付
【第6部・地方選挙へ】(下)不在者投票2016年8月20日付

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