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衆院選・知事選2014

民意の先に(上)低投票率

2015年1月27日
関心高める発信 課題

 知事選に向けて着々と準備が進んでいた本県政界に11月、動揺が走った。衆院が解散し、総選挙に突入する-。衆院選と知事選の投票が2週連続で行われるという、県内では過去に例がない事態。「有権者が選挙疲れするのでは」「むしろ関心が高まる可能性がある」。さまざまな推測が飛び交った。

 ふたを開けてみれば、先に行われた衆院選は野党の準備期間が限られたこともあり、立候補者は小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降で最少の8人。小選挙区の投票率は49・86%で過去最低を記録した。3人が争った知事選も、前回(2010年)を3・92ポイント上回ったものの、44・74%で過去3番目の低さだった。

 いずれの選挙も有権者の半数以上が投票を棄権。政治への不信や無関心、無党派層の増加などを背景に近年続く投票率の低落傾向に、今回も歯止めはかからなかった。

◇   ◇

 有権者の関心の薄さは選挙戦にも表れていた。知事選で当選した河野俊嗣氏(50)は「インターネットで発信し、討論会にも出席した。これ以上何をすればいいのか。選挙カーで訴えても、振り返りもしない県民がいる」と頭を抱える。

 戦ったほかの候補者も、有権者との溝を埋める効果的な戦略を見いだせていない。堀田孝一氏(66)は討論会など候補者同士が政策や意見をぶつけ合う機会が少なかったことに触れ「もどかしかった。政策が有権者の判断材料となり得るよう、広く県民に知ってもらう手段はないのか」と悩む。川村秀三郎氏(65)は「知事選への興味が薄いのは県政が身近でないということ」と指摘。「知事には記者会見などの機会を生かし、考えや政策を県民に分かりやすく発信してほしい」と求める。

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 低投票率ながら数値を押し上げたのは期日前投票だ。衆院選では期間中、尻上がりに増加し、最終日の13日は2万9156人が投票。前回(12年)の33%増となった。過去最多だった知事選は、5~14日に1日平均1万4065人が投票。衆院選終了後の15日以降は1日平均2519人に激減し、「ダブル選挙」効果であることを示した。

 期日前の投票数は衆院選が全投票者(小選挙区)の30・3%、知事選が38・0%。投票率から考えると、投票先が決まっている人の多くが期日前を利用したとみられる。では「浮動票」にどう働き掛けるか。期日前と投票率の落差は、課題をあらためて浮き彫りにした。

 2選挙とも県内で最も投票率が高かった西米良村の小川作小屋村運営協議会事務局長、上米良省吾さん(28)は求める。「村内が選挙に行く雰囲気だから行ったが、村まで来ない候補もおり、政策は届かなかった。ネットやテレビでも見られるが、やはり直接見て話を聞きたい。普段から機会があるといいのだが」

×    ×

 衆院選が14日、知事選が21日に終わった。2選挙で示された民意を振り返り、これから本県に与える影響を探る。

【民意の先に】(上)低投票率2014年12月24日付
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