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香港に売り込め 本県訪問団の報告

【上】県事務所

2013年9月5日
■進出支援の期待担う

 成長著しい中国・香港でライバルと競うには、行政の後ろ盾が間違いなく力になる-。8月26日、本県の香港訪問団(団長・河野知事)が現地で開いた県香港事務所の本格オープンを祝うセレモニーで、畜産物販売業ナンブ(都城市)の小室和也所長はこう思った。所長就任前も当地でビジネスの経験はあるが、「信用」がものをいうことを身をもって知っているからだ。

 訪問団員の一人で、漬物を扱う道本食品(宮崎市田野町)の道本英之社長も「香港の情報を取ってきてくれると聞いており心強い。香港企業との商談会もあるといい」と歓迎。民間の間で、香港事務所に向けた期待は大きい。

 「本県の良い素材、商品をアピールする拠点にしたい。これからが勝負になる」。民間の熱意を感じ取ったのか、河野知事も気を引き締めた。

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 口蹄疫からの復興を経て、本年度から「新たな成長」に軸足を移す県。そのための重点施策「アジア市場の開拓」の中で、香港事務所の開設は目玉事業となる。県職員1人と現地採用職員2人が常駐。企業に輸出の足掛かりとしてオフィスを貸し出し4企業が入居しているほか、商品サンプルを保管する物流倉庫も備える。さらに、事務所開設を機に現地スーパーの一角を借り上げて県産品を販売する「みやざき棚」も設置し、県内企業をサポートする。

 県が香港に目を付けたのは甘藷(かんしょ)をはじめとする県農産物の最大の輸出先であることが一つ。さらに年間3千万~4千万人の観光客が訪れ、食料品を輸入に頼っているために関税がかからず規制も少ないことも魅力だった。

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 ただし、香港は激戦地。すでに沖縄や福岡、佐賀県などが事務所を構え市場開拓を進めている。産地間競争は厳しさを増しており、日本貿易振興機構福岡貿易情報センターの野村邦宏所長は「毎週のように自治体が香港に訪問団を繰り出すほど。『オールジャパン』で売り込むことも必要になる」と指摘する。

 今後、本県は香港市場で存在感を発揮できるのか。県オールみやざき営業課の日下雄介課長は「官民一体となった事務所は本県だけで実務性が高い。まずは現地小売店やレストランに足しげく通い、地元との関係を深めたい」と展望を描く。

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 県やJA宮崎経済連など官民でつくる本県の香港訪問団約150人は8月26~29日に現地を訪ねた。東アジア市場の開拓に向けた関係者の期待や課題を報告する。

【写真】香港にあるスーパーの一角で県産品を販売する「みやざき棚」。県産品のアンテナショップとして期待が高まる

【上】県事務所2013年9月5日付
【中】輸 出2013年9月7日付
【下】観 光2013年9月8日付

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