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【ふるさとへ】 西都に温泉宿泊施設計画の「日南」社長 堀江勝人(ほりえかつと)さん(73)=西都市出身=

2018年1月29日

地方発展の仕組み期待


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 ロボットや自動車などの開発総合支援企業・日南(神奈川県)が、西都市で温泉宿泊施設の計画を進めている。「今年中にオープンさせる」と話す同市出身の堀江勝人社長(73)に、狙いや夢を聞いた。

 堀江社長は妻中、宮崎高等経理学校(現鵬翔高)卒。その後上京し、大手電機メーカー、家電部品製造会社などを経て、1970(昭和45)年に神奈川県の自宅兼工場で創業した。現在はグループ7社を束ねる代表でもある。

 堀江 西都生まれだが、戦時中だったので、小学4年までは父親の出身地・大分県に疎開していた。西都に戻ってきたのは小学5年の頃。釣りを楽しんだり、一ツ瀬川で泳いだりした記憶がある。同級生は今も西都で暮らしており、連絡を取り合っている。

 西都市の人口は1960年代初頭まで5万人前後で推移してきたが、その後は減少傾向で、2017年4月に初めて3万人を切った。今年4月からは妻高と西都商業高が統合される。

 堀江 今の西都は、私が小さい頃とは比べようもないほど寂れてしまった。郊外の大規模店に客を奪われて商店街の活気もない。一番の原因は働く場所がなく、若者が市外に流出していることだ。われわれのグループ企業も愛知、富山県などにあるが、その地方も同じような状況にある。

 日南は16年5月、温泉施設の建設を発表。17年8月には西都市に研究開発部門の宮崎総合研究所を18年6月に開設することも明らかにした。

 堀江 温泉はビジネスではなく、古里への恩返し。温泉施設を核にしてさまざまな事業が起きることを期待している。例えば、西都原古墳群と温泉を結び付けて観光客を誘致するように、市の活性化に役立ててほしい。

 研究所では自動車メーカーの試作車の開発・設計、原発点検のための特殊用途ロボットなどを開発する。東京、神奈川、富山、愛知にあるグループ企業で、本県へのUIJターンを希望する社員も働けるようにしたい。

 人口減少による労働力不足は全国的に深刻で、地方でも加速するとみられる。宮崎労働局が2016年度の県内主要170職種の求人・求職状況を調査した結果、7割の121職種で有効求人倍率が前年度に比べ上昇した。

 堀江 最近はネットで仕事ができるようになり、東京一極集中という時代ではなくなりつつある。優秀な人材は、暮らしやすい地方に流れ始めている。人手不足が続く今、企業にとって、そうした人材を確保することが必要。地方にも大事な視点で、西都でも温泉施設を利用して発展していく仕組みができるといい。
(神奈川県綾瀬市の日南本社で)

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