望まない妊娠を防ぐ方法

産婦人科医会 谷口二郎

2019年07月04日掲載

「5回に1回は中絶」厳しい現状

 「子どもを授かったら、産んであげたい」。多くの女性はそう思うでしょう。ところが実際には、必ず産んであげられるとも限りません。
 残念なことに本県は毎年、全国の中絶件数ワースト3以内にランクインします。出産は年間約8500件、一方中絶される命は約1600件。5回妊娠すると1回は中絶に終わることになります。ここ5年間の中絶件数を合わせると8500にも及び、それはなんと1年間に県内で生まれる赤ちゃんの数になるのです。

 中絶の理由はさまざま。若過ぎる、結婚する予定がない、経済的に余裕がない、婚約を解消された、年齢的に自信がない、避妊に失敗した、子どもを育てる環境がない、不倫して妊娠したなどです。

確実な避妊にはピルが最も有効

 避妊の方法として最も一般的なものは、コンドームです。しかし使用するタイミングや破損などにより妊娠する可能性もあります。出産経験がある人には、子宮内に「リング」と呼ばれる避妊用具を挿入する方法もあります。

 避妊法の中でも最も確実なのは、ピルです。ピルは産婦人科医院で処方してもらい、毎日決められた時間に服用します。費用は月々3000円前後。それをきちんと毎日服用していれば、妊娠する可能性はほとんどありません(避妊率99・9%)。ピルには避妊の他にも、生理痛を和らげる、月経周期が一定する、月経前症候群によるイライラを軽減する、経血量が減るなどの良い効果が期待できます。なお、ピルを服用したから将来妊娠しないということはありません。

 最近ではモーニングアフターピル(緊急避妊)という方法も登場してきました。これは避妊に失敗した後、72時間以内に服用するピルです。効果は100%ではありませんが、緊急を必要とする時の選択肢として覚えておいて欲しい方法です。ピルと同様、産婦人科医が処方します。

 中絶を防ぐために、産める環境にない時は、ぜひとも避妊して欲しいと思います。そして困った時は、いつでも産婦人科医に相談してください。産婦人科医はいつでも、女性の強い味方なのですから。

MEMO

本県では残念なことに、予期しない妊娠で中絶される命が後を絶ちません。妊娠を望まない場合は、必ず避妊をしてください。


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