侮るなかれ! 若年女性の脂肪肝

内科医会 重平正文

2019年03月07日掲載

20・30歳代の女性に増加傾向

 脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が蓄積して起きる病気です。原因は主に肥満ですが、その他にもアルコール、薬剤などが考えられています。昔は肥満による脂肪肝は肝硬変にはならないと考えられていましたが、現在は一部が肝硬変になり、肝がんを発症することが分かっています。脂肪肝と診断されたら、たかが脂肪肝と侮ることなく原因を精査することが重要です。最近の傾向として、20歳代、30歳代の女性に脂肪肝が増加してきている印象があります。飲酒や食生活が影響しているのでしょうか。

 先日も20歳代の女性が入職時健診にて肝機能障害を指摘されて受診されました。超音波検査では高度の脂肪肝を認めました。毎年冬になると食欲が異常に高進して体重が5㎏以上増え、倦怠(けんたい)感が出現するとのことでした。春になると食欲は普通に戻り、倦怠感も改善するようでした。心療内科で冬季うつ病の疑いと診断されました。原因は特殊な脂肪肝ですが、若年女性は注意が必要です。

ダイエット、アルコールも要注意

 また、若い女性の脂肪肝では過度のダイエットにも注意する必要があります。急激な体重減少は脂肪肝を引き起こし、さらに悪化させるといわれています。極度の栄養不良も脂肪肝の原因になりますので必要な栄養は摂取してください。

 次にアルコール性脂肪肝ですが、飲酒習慣のある男性に多い疾患です。しかし最近は肥満のない若年女性でも時々見られるようになりました。女性の肝臓はアルコールによる障害を受けやすいので飲酒量を増やさないように注意が必要です。

 最後に薬剤性脂肪肝ですが、経口避妊薬や子宮内膜症、乳がん、膠原(こうげん)病などに使用されるホルモン剤やある種の抗不整脈剤や降圧剤が原因となることがあります。薬剤を内服している場合には定期的な肝機能検査を行うことが肝要です。

 脂肪肝は肥満とアルコール以外にも多岐にわたる要因が関与しており、年齢とともに増える病気ですが、若年女性にも増えてきています。早期に発見して、原因に対処すれば経過は良い病気ですが肝硬変に進行し、肝がんができることもあります。くれぐれも、脂肪肝を侮ることなかれ。

MEMO

最近増加傾向にある若い女性の脂肪肝について、その特徴と注意点を説明します。


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