骨粗しょう症と日向夏ミカン

産婦人科医会 秦博子

2019年02月07日掲載

骨粗しょう症は「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されています。「産婦人科医が骨の話?」と思われるでしょうが、実は女性ホルモンと骨は密接な関わりがあるのです。そして、「なぜ、日向夏ミカン?」と疑問が湧くでしょうが、最近の研究で、宮崎原産の日向夏ミカンに骨粗しょう症を防ぐ作用がある成分が含まれている事が分かったのです。今回は女性ホルモンと骨代謝、そして日向夏ミカン成分の効用についてお話しします。

女性ホルモンと骨代謝の関係

 私たちの骨は、古い骨を破骨細胞が吸収し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨を作り補充する(骨形成)という骨の新陳代謝機構で、常に新しい骨と入れ替わっています。女性ホルモンであるエストロゲンは、この中で、破骨細胞の働きを抑制するという重要な役目があります。閉経後エストロゲンが減少すると、骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、それが骨粗しょう症の引き金になります。同様に、長期間の無月経では、エストロゲンの減少が考えられるため、若くても骨粗しょう症の危険性を考えなくてはいけません。

日向夏ミカン成分が骨強度の低下を防ぐ

 このように女性と関わりの深い疾患ですが、宮崎大学(医学部・農学部・工学部)をはじめとする産官学共同研究で、本県特産の日向夏ミカンに含まれている、「アラビノガラクタン」という糖の一種が破骨細胞形成を抑制することが分かってきました。日向夏ミカンはその昔、宮崎大学農学部の三輪忠珍先生の論文でその生産性が飛躍的に向上し、その後同じく農学部山本末之先生のグループが種無し日向夏ミカンを開発され新聞で大々的に報道されました。当時、筆者は小学生でした。しかも同級生(現・宮崎大学農学部教授山本直之先生)のお父様だったので、よく覚えています。宮崎の先人達が発見し守り抜いてきた特産品が、女性の健康を脅かす骨粗しょう症の予防に役立つとしたら、研究者の端くれとして、こんなにうれしい事はありません。最後に、日向夏ミカンはぜひ、皮付き(白い部分)で食べてください。この白い皮(アルベド)に成分が詰まっています。以上、骨粗しょう症と日向夏ミカン、意外な組み合わせの話でした。

MEMO

女性につきまとう骨粗しょう症のリスク。日向夏ミカンがもたらす意外な効用とは?


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