「風疹」って 知っていますか?

産婦人科医会 藤田恭之

2018年11月01日掲載

ウィルス流行の兆し 
 
 風疹は三日ばしかとも呼ばれ、4~5年周期で流行する感染症です。風疹ウイルスに感染することで発熱、発疹、リンパ節腫脹(しゅちょう)といった症状が出現します。幼少時に感染したことがある人は風疹ウイルスを退治するたんぱく質(抗体)が産生され風疹ウイルスに対する抵抗力がつきます。かかったことがない人もワクチンを接種していれば抗体が出来ていることが多いのですが、風疹ワクチンは全員が接種するといった種類のワクチンではなかったために、風疹に対する抗体がない人が意外と多くいます。ニュースで知っている人もいるかと思いますが、今年は関東地方で既に流行の兆しが確認されています。

妊娠を考える人は特に注意が必要 
 
 風疹を話題に挙げた理由はそれだけではありません。風疹は妊娠とも関係するからです。妊娠初期にお母さんが初めて風疹に罹患(りかん)すると、お腹の中の赤ちゃんにも感染を起こして、心疾患、難聴、眼疾患、発達の遅れなどを来す先天性風疹症候群(CRS)を発症するリスクがあります。今から50年ほど前、1964~65年に沖縄で風疹が大流行し、408人ものCRSの赤ちゃんが産まれました。それ以後、風疹が流行した年にはCRSの発症を心配して中絶する人が増えていることも事実です。もちろん、妊娠初期に感染したからといって必ずCRSを発症するわけではないので、過剰な心配は必要ありません。しかし、ワクチンを接種することで感染を予防することができる病気なので、これから妊娠を考えている人や周りに妊婦さんがいる場合は、ぜひとも風疹抗体価をチェックして、必要があれば風疹のワクチンを受けてください。また、妊婦さんは妊娠初期に必ず風疹抗体価を調べます。風疹抗体価が低いと判った場合は、分娩後は出産した病院か赤ちゃんと一緒に小児科でワクチンを受けてください。妊娠中はワクチンを受けられません。また、接種したら2カ月間は妊娠しないように指導されます。宮崎は風疹抗体価の低い妊婦さんが多い印象があります。みんなが安心して妊娠・出産・育児ができるよう、「風疹」について理解して、適切な対応をしていきましょう。

MEMO

今年は風疹流行の兆しがあります。「風疹」は「妊娠」とも関わりのある疾患です。


コンテンツ
きゅんナビ
GURU GURU GOURMET
旬レシピ
Health
働くワタシ図鑑
プレゼント
facebook
発行
宮崎日日新聞社
企画・編集
宮崎日日新聞社 業務局
〒880-8570
宮崎市高千穂通1-1-33
購読のお申し込み
TEL 0120-373821