新生児の聴覚スクリーニング

産婦人科医会 谷口肇

2017年07月06日掲載

赤ちゃんの耳の聞こえを産後すぐに検査

 正常に生まれた赤ちゃんのうち、両耳の難聴の頻度は出生2千人に対し、1人程度だといわれています。以前は、いまのように聴覚スクリーニングが普及していなかったために、障害の程度が重度であれば1歳頃、中等度であれば2歳以降と、発見されるまでに時間がかかったため、しばしば適切な支援が遅れてしまうことがありました。

 現在、退院する前の赤ちゃんに聴覚スクリーニング検査(AABR=自動聴性脳幹反応とOAE=耳音響反射)を実施する分娩施設は、日本全体の約9割近くとなっています。しかし、すべての赤ちゃんを対象とした検査となっていないのが現状です。また、これらの二つの検査方法のうちOAEでは、難聴の種類によっては発見できないことがあるため、厚生労働省はAABRの実施を推奨しています。

市町村が検査費用をサポート各地域でも徐々に実施

 宮崎市では、平成29年6月1日以降に出生した赤ちゃんを対象に、AABRでの検査に掛かる費用のうち5千円の公費負担を行うことになりました。さらに今後は、県内の各市町村においても公費負担が行われていくと考えられます。宮崎市以外にお住まいの方は各自治体に問い合わせるとよいでしょう。

 万が一、耳の聞こえに問題が見つかった場合でも、生後6カ月までに補聴器などの適切な対応を開始することによって、その後の言語能力やコミュニケーション能力に遅れが生じることが少なくなり、子どもの将来に大きな可能性がもたらされます。そのためにも、生後すぐに聴覚スクリーニング検査をすることはとても重要なのです。今後出産予定の妊婦さん、ならびに家族の方は、かかりつけの分娩施設に相談するとよいでしょう。

MEMO

新生児聴覚スクリーニングを行うことで、万が一異常が出た場合でも、早期に適切な対応を開始できます。


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