愛宕山公園から望む延岡市街地の夜景。巨大な煙突や工場から漏れる独特な光線が企業城下町を演出する

迫力の立体的輝き、「出会いの聖地」演出

 華やかなネオンサインに流れるヘッドライト、工場群が放つ独特な明かり―。延岡市内を一望できる愛宕山公園は、本県を代表する夜景スポットとして知られている。街にあふれる多彩な照明は、冬の澄みきった空気の中でロマンチックに輝く。

 市街地にほど近い愛宕山は標高251メートル。延岡平野に突き出た岬のように鎮座し、公園のある山頂付近は約300度のパノラマが広がる。北側には旭化成の煙突がそびえ、企業城下町を象徴する風景。東側は日向灘を望み、運が良ければ海面に伸びた月の道や緑色の集魚灯が彩りを添える。

 ふもとの恒富地区に住む城山ガイド・ボランティアの会の清水理さん(80)は「眼前に飛び込んでくる、立体的で迫力ある景観が魅力」と胸を張る。

 市民の憩いの場である同公園は、感動する夜景があり、展望施設が開放されていることなどを理由に2004年、「夜景100選」に選定された。

 天孫降臨神話の残る霊峰笠沙山と伝えられる愛宕山。ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが出会った地と古事記に記述があり「出会いの聖地」としても人気だ。「いつまでも固く結ばれていますように」と南京(なんきん)錠で願掛けするカップルも多い。市は昨年、2基目の錠掛けモニュメントを新設。現在、約1300個の錠が絵馬のようにずらりと並ぶ。

 夜景観賞会やイルミネーションなどの企画で公園の魅力を発信する「笠沙の会」会長の有留秀雄さん(60)は言う。「古代ロマンに思いをはせながら夜景を眺めるのもいい。郷土の宝を多くの人に見てほしい」

【メモ】県道16号「愛宕山入口」交差点から車で約6分。駐車場、トイレ完備。2月中旬までは薄暮の午後6~7時が見ごろ。願掛け用の南京錠は持参で。延岡観光協会TEL0982(29)2155。