目指せ!健康長寿 日本一

宮崎日日新聞
5/31付

目指せ! 健康長寿日本一 知ろう!実践しよう!「健康経営」推進プロジェクト2018

6/29付

労働時間の均一化進める 加藤えのき(宮崎市高岡町)

8/5付

「社員は家族」さまざま取り組み (株)永和産業(宮崎市阿波岐原町)

8/31付

運動会や駅伝大会でコミュニケーション活発化 (株)宮崎銀行(宮崎市)

9/21付

「健康経営セミナーin宮崎」採録紙面

9/28付

知事らの鼎談採録 一歩踏み出し始めよう健康経営

10/30付

安全、安心な職場づくり 社長の責務 米良電機産業(株)(宮崎市)

宮崎県の健康状況
「目指せ! 健康長寿日本一」をテーマに宮崎日日新聞社が、県や全国健康保険協会(協会けんぽ)宮崎支部などと協力して昨年度からスタートさせた「知ろう!実践しよう!『健康経営』推進プロジェクト」。本年度の初回は河野俊嗣知事と井手義哉商工観光労働部長、川野美奈子福祉保健部長の3人に本県の健康づくりへの取り組みや思いなどを聞きました。

健康寿命延伸へ施策推進

知事に聞く

―県民の健康について知事の思いを教えてください。
河野俊嗣知事
知事 2015年度県民意識調査で「あなたにとって豊かさとは何ですか」とお尋ねをしたところ、「心身の健康」という回答が最も多く選択されました。いつまでも心身ともに健康で、将来にわたって快適に安心して生活したいということは、多くの県民の願いだと受け止めています。
 「健康」は、一人一人が自分らしく生きていくために、大変重要なものでありますが、急速な高齢化が進む中、高齢者に多い慢性疾患などの疾病の増加に加え、生活スタイル、食生活の変化に伴う若年層の生活習慣病の増加も懸念されています。
 こうしたことから、疾病の発症・重症化予防を重視した取り組みと食生活の改善や運動による健康づくりが、今後ますます重要になると考えます。
―健康増進についての取り組みは。
従業員や家族、地域住民らの健康づくりに取り組む企業・団体を対象にした「健康長寿推進企業等知事表彰」
知事 県では、「健康寿命 男女とも日本一」の目標を掲げ、誰もがいつまでも健康で、生きがいをもって暮らすことができる健康長寿社会づくりを進めてきたところです。 昨年度、県民の健康づくりの基本方針となる「健康みやざき行動計画21(第2次)」の見直しを行い、健康寿命の延伸に向けて、県民の皆さまの健康づくりを支援する施策を一層推進していくこととしております。
【写真説明】従業員や家族、地域住民らの健康づくりに取り組む企業・団体を対象にした「健康長寿推進企業等知事表彰」
 
―健康づくりには県民の意識を高めることが必要ですね。
 
「健康経営」とは?
知事 子どもから高齢者まで、全ての県民の皆さまが生涯にわたって健やかに生活していくためには、県民一人一人に「バランスのとれた食事」や「適度な運動」「定期的な健康診断の受診」などの健康づくりに取り組んでいただき、また企業の経営者の皆さまには、従業員の健康づくりに取り組み、従業員の健康を増進させることによって生産性・収益性の向上などを目指す、いわゆる「健康経営」を推進していただくことで、働く世代の県民の健康づくりにご協力いただきますようお願いします。

 

県民の意識高めよう

福祉保健部長に聞く

健康考える環境づくりを
―厚生労働省が発表した2016年の健康寿命で本県は全国ランキングで男性8位から23位、女性4位から25位となりました。
川野美奈子福祉保健部長
川野 各都道府県でも健康づくりの取り組みが進むなど意識の高まりもあり、全国平均も伸びました。本県では、男性は伸びたものの、女性は短くなっており、全国の伸びには追いついていません。「健康長寿日本一」を掲げて事業に取り組んでいる中、この結果を重く受け止めています。
【写真説明】川野美奈子福祉保健部長
 
―特定健診の受診率は2015年度で44・6%、全国41位となりました。
川野 全国平均は50・1%。特定健診の意義や重要性が浸透していないと感じます。特に中小企業で働く方の受診率が低いため、健康経営の啓発などを通じて、受診しやすい職場環境づくりを求めていきたいと考えています。

―厚生労働省の国民健康・栄養調査では肥満率も高い。
野菜摂取量を増やすため開いている「野菜料理コンクール」
川野 男女ともワースト3位以内です。肥満は生活習慣病の原因となり、食事と運動が関連します。本県は野菜摂取量が1日で必要とされる350㌘に対して278㌘。74%の方が足りていないため、1日100㌘プラスする「ベジ活」を進めています。運動では20―64歳の1日平均歩数が5年前から約1000歩減っています。デスクワークや車の使用が普及していることが原因だと思います。このため「1日プラス1000歩」を提唱。時間にすると10分間ほどです。県のスマホ用歩数計測アプリ「SALKO」を活用するなど運動を始めるきっかけや、楽しみながら続けられる仕掛けを工夫する必要があります。
【写真説明】野菜摂取量を増やすため開いている「野菜料理コンクール」

―健康経営推進や健康寿命を伸ばす今後の取り組みは。
川野 健康経営に取り組む企業を増やすことは「健康長寿日本一」の目標達成に近づくことと考えます。協会けんぽ様による「健康宣言事業所認定制度」や知事表彰などの顕彰制度を進めているほか、地域の商工団体と協力して健康経営を進めている保健所もあります。今後も関係団体と連携して事業主への啓発に取り組みます。また、昨年度は「健康みやざき行動計画21(第2次)」の中間見直しを行いました。「栄養・食生活」や「運動」など10分野で目標値を掲げています。健康に関心が薄い、生活習慣病予備群の自覚がない人が、自然に健康づくりが始められるよう職場の環境を整えていくことが重要です。


商工観光労働部長に聞く

楽しく働きやすい職場に
―関連法案の国会審議が始まるなど「働き方改革」が注目されています。
井手義哉商工観光労働部長
井手 現在、人口減対策が課題となっています。地域で経済活動を続けるには若者や女性、高齢者の活躍が不可欠で、企業には「魅力的で働きやすい環境づくり」が求められます。昨年行った県内企業へのアンケートでは、回答した640社のうち75%が「働きやすい職場づくり」を重視していました。
【写真説明】井手義哉商工観光労働部長




 
―県は「仕事と家庭の両立応援宣言企業」登録を進めています。
企業向け健康経営セミナー開催!
井手 2006年度から取り組んでいます。事業主が宣言すると、県から宣言書を交付します。5月1日現在、1059件が登録。事業主と従業員の意識改革が進み、働きやすい職場の雰囲気づくりが醸成されます。宣言企業は県のホームページに公表。イメージアップや従業員のモチベーション向上などにつながります。県は研修会や社会保険労務士による相談会を開き、フォローアップしています。さらに本年度からは、優れた取り組みの企業に対する「働きやすい職場『ひなたの極』認証制度」を始めました。

―スポーツ・ヘルスケア産業モデルビジネス支援事業にも取り組んでいます。
宮崎市で5月29日に開かれた「スポーツ・ヘルスケアビジネス創出セミナー」
井手 スポーツ・ヘルスケア産業は関心が高く、成長が期待されます。本県には、「スポーツランドみやざき」の取り組みにより蓄積されたノウハウがあります。本県の強み「食分野」を中心にアスリートから求められる商品づくりを支援します。本年度は5月29日にセミナーを開催して機運を高めたほか、年4回のワークショップなどを通してニーズを探り、企業からのアイデアも募りながら進めます。県の他の支援メニューの活用も考えています。
【写真説明】宮崎市で5月29日に開かれた「スポーツ・ヘルスケアビジネス創出セミナー」
―働き方改革を推進することが社員の肉体的、精神的健康を守り、生産性を向上させる「健康経営」にもつながります。
井手 企業が経営上の視点から従業員の健康保持・増進に取り組むことは従業員の活力や生産性を向上させ、組織も活性化し、業績も上がるという好循環を生むと思います。経営者はもちろん、従業員も自分の健康が会社に貢献するという意識を持つことが大切です。「楽しく充実して働ける職場づくり」は「いきいきと活力ある地域社会づくり」と同じ取り組みだと思います。