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亡き恩師に活躍誓う 春高バレー

2016年1月5日掲載

春高バレーに出場する延岡工男子(上)と延岡学園女子

 5日開幕するバレーボールの全日本高校選手権(春高バレー)に、本県代表として延岡工男子と延岡学園女子が出場する。元延岡工監督として全国大会出場経験があり、3年前に病気で他界した岩室富雄さん(享年75、延岡市)は、亡くなる直前まで延岡学園の中等部にあたる尚学館中女子も指導した。両高校の出場を誰よりも願っていた延岡の名将。その思いを胸に、選手たちが全国の舞台で躍動する。

 岩室さんは延岡工監督時代、1981(昭和56)年に国体準優勝に導くなど、同校を強豪校に育て上げた。定年後の2008年からは尚学館中の監督に就任し、12年の全国大会出場を果たす。この時の3年生が、今の延岡学園の主力である興梠里欧選手ら4人。強力なスパイクが武器の興梠選手は「うまくいかず悩んでいた時も『里欧はできるんだ』とよく励ましてくれた」と懐かしむ。

 晩年は肺を患い、酸素ボンベを付けて練習に足を運んだり、自宅療養時も試合の映像を熱心に見ていた岩室さん。興梠選手は「延学に入る時に目標にした、春高のセンターコート(4強以上)に立つ姿を先生に見せたい」と気持ちを新たにする。

 一方、延岡工の現監督は岩室さんの長男貴詞さん(47)が務め、伝統を引き継ぐ。また、選手のうち3年生にとっても岩室さんは特別な存在だった。チームの中心である山口拓真主将やエース森陽希選手ら4人は、一ケ岡少年クラブと土々呂中で全国大会を経験した延岡の黄金世代だ。高校進学で悩んでいた時、岩室さんは全員を自宅に招き「新しい延岡工をつくるために、お前たちの力が必要だ」と古豪復活を訴えた。

 「地元のチームで勝ちたいと思った」と4人は延岡工に進み、35年ぶり3回目の春高出場を果たした。山口選手は「(富雄)先生のためにもいい結果を残したい」と意気込む。

 延岡工時代の岩室さんの教え子で、延岡市小学生バレーボール連盟理事長の大山史朗さん(54)は「(両校の選手は)先生の忘れ形見みたいなもの。先生がいつも言っていた思いやりの気持ちを忘れず、ボールをつないでほしい」と後輩たちの活躍を期待している。