ホーム 宮崎県知事選挙2018 県知事選 関連記事

託す思い<4>

2018年12月18日

悩む親 孤立防ぎたい  相談窓口 一本化望む

【子育て情報を発信する/二見 志信さん(宮崎市)】

 子育て支援を手掛ける宮崎市のNPO法人「みやざきママパパhappy」理事長の二見志信(しのぶ)さん(41)=宮崎市=が現在の活動を始めたきっかけは、子育てに悩んだ自身の経験からだった。

 子どもは小学1年、6年生の娘が2人。長女を出産直後に乳腺炎を発症し、体調不良で子どもの泣き声を聞くとイライラが募った。「頼れる人も少なく、苦しかった」。ママ友の口コミで知った助産師のアドバイスで何とか乗り越え、「子育て情報」のありがたみを痛感した。

 「多くのお母さんたちと知り合って子育てを楽しみたい」と、知人が2003年に設立した同団体に入会し、07年に子育て情報誌「ミヤマパ」を仲間と共に発刊した。子ども連れの家族にお薦めの店、保育園や幼稚園、子育てサークルやコミュニティーの紹介など母親目線で子育てに役立つ情報を掲載。年4回の発行を10年以上続けている。

 「知り合いが増え、助けてほしい時に頼める人が多くなった。子育てしやすい環境は情報と人とのつながりが基本」との思いを強くした。

   □     ■

 活動の傍ら「県子ども・子育て支援会議」の委員を16年から務め、県内の子育て環境に目を配ってきた。

 県は結婚や出産、子育てなどライフステージに応じた支援や、ワークライフバランスの推進に取り組んでいると感じる。だが、「業務が縦割りで、支援のつながりが十分でない」と二見さん。

 情報不足で悩んだ自らの経験も踏まえ、「子育ての悩みを抱えた人ほど社会的に孤立しがち。本当に支援が必要な人に必要な情報が届いているのだろうか」と疑問を呈し、「相談しやすい環境づくりが必要」と指摘。窓口の一本化を訴える。

   □     ■

 一方、子育て支援は行政だけが担うものではないとの考えも持つ。国の17年就業構造基本調査によると、本県の夫婦共働き世帯の割合は52・1%で、12年と比べて1・3ポイント増加し、全国平均の48・8%を上回った。

 子育てしながら働きやすい職場づくりが企業に求められる時代。県は06年、仕事と家庭の両立を応援する企業の登録制度を創設し、今月1日現在1134社・事業所が登録している。ただ、全企業のうち中小企業が99・9%を占める本県では「人手不足を理由に両立支援に取り組むのは難しいとの声もある」(県雇用労働政策課)というのが実態だ。

 そのような現状を踏まえ、二見さんは力を込める。「人口減少を食い止めるには誰もが働きやすい環境をつくり、優秀な人材確保や定着につなげることが大切だ」

【写真】自らの経験を生かし、NPO法人で子育て支援活動に取り組む二見さん=宮崎市・みやざき子ども文化センター

特集TOPに戻る