◎…ソフトバンクはロードに出た11日の広島戦以降、6勝1分けでオープン戦を締めくくった。チームは順調に仕上がっている。王監督は「それぞれが、持ち味を出してくれた」と、落ち着いた表情で振り返った。
復帰した小久保が当たっている。同点の六回一死一塁で、左翼席へ勝ち越しの2ラン。キャンプで左ふくらはぎを痛めて出遅れたが、これで9試合連続安打。3本塁打は松中と並んでチームトップとなった。
【写真】6回ソフトバンク1死一塁、小久保が左越えに2ランホーマーを放つ
◎…ソフトバンクはロードに出た11日の広島戦以降、6勝1分けでオープン戦を締めくくった。チームは順調に仕上がっている。王監督は「それぞれが、持ち味を出してくれた」と、落ち着いた表情で振り返った。
復帰した小久保が当たっている。同点の六回一死一塁で、左翼席へ勝ち越しの2ラン。キャンプで左ふくらはぎを痛めて出遅れたが、これで9試合連続安打。3本塁打は松中と並んでチームトップとなった。
【写真】6回ソフトバンク1死一塁、小久保が左越えに2ランホーマーを放つ
西武―ソフトバンク(12時30分、グッドウィルドーム、3147人) ソフトバンク 010002000─3 010001001─3 西 武 (九回規定により引き分け) ▽本塁打=リーファー4号(1)(新垣)小久保3号(2)(涌井)中村2号(1)(甲藤) ▽失策=小久保、リーファー▽与死球=新垣(細川) ▽試合時間 2時間53分
【評】ソフトバンクは、小久保が本塁打など2安打2打点。コースに逆らわない打撃で、好調を維持している。復活を期す杉内は直球の切れがよく、2回を無失点。西武の涌井は、6回3失点。制球と変化球の切れに課題を残した。
オープン戦終盤を迎え、王監督は「実戦モード」と度々口にする。ほぼベストの布陣で臨み、ロッテに逆転勝ちしたこの日の戦い方は、まさにシーズン同様のもの。投打ともに、完成度の高さがうかがえた。
小林宏を打ちあぐねていた打線は0―1の八回、新人の松本をとらえた。二死走者なしから松中が三塁線を抜く二塁打。小久保、江川と連打して2点を挙げ、新外国人ブキャナンも安打で続いた。3本塁打した17日のヤクルト戦とは違ったパターンで勝利を引き寄せた。
松中、小久保の中軸はともに2安打。王監督は「毎打席とはいかないが、1試合のうちで、きっちり仕事をしてくれればいい」と信頼を寄せる。投げては和田が7回を1失点でまとめ、藤岡、馬原が1回ずつを0点に抑えて試合を締めくくった。
ソフトバンクにとってロッテは、今季最大のライバルと目される相手だ。松中は「投手がしっかりしている、似たようなチーム。ミスした方が負ける。すきを見せないことが大事」。視線は既に公式戦へ。そう思わせる、主砲の言葉だった。
【写真】8回ソフトバンク2死二塁、小久保が右中間に適時2塁打を放つ
ロッテ―ソフトバンク(13時、千葉、21233人) ソフトバンク 000000020─2 000100000─1 ロ ッ テ ▽勝 和田4試合3勝 ▽S 馬原5試合2S ▽敗 松本5試合1敗 ▽本塁打=竹原2号(1)(和田) ▽二塁打=松中、小久保▽暴投=小林宏 ▽試合時間 2時間42分
【評】ソフトバンクは和田が7回をわずか81球で、ソロ本塁打の1点に抑える好投。主力を並べた打線では松中、小久保の中軸がともに2安打と調子を上げてきた。ロッテは小林宏が走者を背負いながらも6回無失点と、開幕にめどをつけた。
先制2ランは、まさに真骨頂といえる一打だった。一回一死二塁。体勢を少し崩しながら、手首の強さを生かして中堅右へと運んだ。多村のオープン戦第2号。王監督は「よかった。あっちの方向に打つのは、多村らしい本塁打」とうなった。
15日の横浜戦では、右翼フェンス直撃の三塁打。きた球に逆らわず、それを長打にするバッティングが続いている。本塁打は狙っていないと言うものの「自分が思った以上に打球は飛んでいる。(広い)ヤフードームでやっているから、いい影響が出ている」。新天地が、長所をさらに引き出しているようだ。
昨季は39試合の出場にとどまったが、今年のオープン戦では全16試合に出場中。左足を打撲した13日の楽天戦後も痛いそぶりは見せず、新しい自分をアピールしている。
この日3本塁打が飛び出したソフトバンク打線は、これで5試合連続の2けた安打。王監督は「本塁打が出ないんじゃないかと心配していたけど、出るようになってよかった」。新3番・多村の活躍もあり、4番の松中だけに頼らないスタイルが形になりつつある。
【写真】1回、先制本塁打を放ちホームへ向かうソフトバンク・多村
ヤクルト―ソフトバンク(13時、神宮、8839人) ソフトバンク 200000401─7 020010001─4 ヤクルト ▽勝 斉藤和3試合1勝 ▽敗 高津3試合1敗 ▽本塁打=多村2号(2)(グライシンガー)田上2号(1)(高津)本多2号(1)(高津) ▽三塁打=江川▽二塁打=福川、飯原2、度会、江川 ▽犠打=田中浩▽盗塁=大村(2)城所(2)川崎(5)飯原(4) ▽暴投=グライシンガー、高津 ▽試合時間 3時間31分
【評】ソフトバンクの斉藤和は4与四球。二回と五回は高めに浮いた球を適時打され、制球に課題を残した。多村は手首の強さを生かした本塁打を放った。ヤクルトのグライシンガーは球に切れがあり、シーズンに期待を抱かせる内容だった。
ソフトバンクの攻撃は切れ目がなかった。4試合連続の2けた安打となる13安打は、今季オープン戦最多。王監督は「うまくつながっていい。競争が激しいから、気持ちも違ってきている」と、今季の打線への手応えを確かにしつつあるようだ。
この日挙げた7点は、いずれも中軸以外がたたき出した。二回は松中が四球で出塁した後、小久保、柴原の連続安打で先制。三回は大村に右ポール直撃の2点本塁打が飛び出し、四回はブキャナンが左翼へ犠飛となる飛球を打ち上げた。さらに八回、昨季は指名打者での出場が多かった、2軍から合流したばかりの捕手・田上が代打で3点本塁打を放った。
定位置争いはどのポジションも激しい。2安打した小久保は「チームも個々の選手も不安はない。多村が入った打線も(松中)信彦を中心に、全体としていい効果が表れている」と言う。
開幕まで残り3試合。安定した戦いを続けるチームに、競争はあっても慢心は感じられない。
【写真】3回、本塁打を放ちナインに迎えられるソフトバンク・大村
横浜―ソフトバンク(13時、横浜、6578人) ソフトバンク 012100030─7 000000010─1 横 浜 ▽勝 ガトームソン2試合1勝 ▽敗 チアソン3試合1勝1敗 ▽本塁打=大村1号(2)(チアソン)田上1号(3)(土肥) ▽三塁打=多村▽犠打=柴原▽犠飛=ブキャナン▽ボーク=チアソン2 ▽試合時間 2時間55分
【評】ソフトバンクは先発ガトームソンが尻上がりに調子を上げ、5回を2安打に抑えた。大村が2ランを含む3安打。正捕手を狙う田上が、代打で3ランを放った。横浜は先発候補のチアソンが4回4失点。2番手の土肥も3ランを浴びた。
カウント2―1と追い込まれたようでも、ソフトバンクの主砲には打席で余裕がうかがえた。三回一死1、3塁の好機で松中が山村のスライダーをとらえ、オープン戦3号本塁打を放った。
開幕へ、段階を踏んで着実に調子を上げていると映るが、本人は「まだまだ。直球をきっちりとらえてスタンドに入れて初めて、万全の態勢でシーズンに臨めると思っている」。4日の1号は巨人・パウエルのカーブ、10日の2号は広島・長谷川のフォークボール。いずれも変化球を打ち返しての本塁打とあって、松中にとっての全開宣言とはいかない。
ただ、4番の重責は軽減した。3番に多村、5番に小久保がすわる予定。今季から加わった実績のある右の長距離砲に前後を挟まれる打順に「去年とは全然違う」と打線強化を実感する。体調の不安を抱え続け19本塁打に終わった昨季と違い、本来の姿を取り戻す要素は整った。
王監督も「中心のところで(本塁打が)出てきているのがいい。昨年より得点力は上がっている」。松中を軸に据えての2007年型打線に好感触は増すばかりだ。
【写真】3回、3ランを放ちベンチで新垣(左)らに迎えられるソフトバンク・松中
楽天―ソフトバンク(13時、静岡、3244人) ソフトバンク 023000110─7 楽 天 020000000─2 ▽勝 新垣3試合1勝 ▽敗 山村1試合1敗 ▽本塁打=竜太郎1号(2)(新垣)松中3号(3)(山村)本多1号(1)(牧野) ▽三塁打=柴原▽犠飛=ブキャナン▽与死球=新垣(鉄平)ニコースキー(鷹野) ▽試合時間 2時間55分
【評】ソフトバンクは新垣が6回を3安打2失点。テンポが良く、新球のシュートもまずまずだった。出遅れ気味だった馬原も1回を3三振で片付けた。松中は3ランを含む3安打。楽天は先発候補の山村が4回6安打5失点と打ち込まれた。
◎…杉内は6安打と2四球で8人の走者を許したが、6回無失点で踏ん張った。
四球と安打で無死1、3塁とされた三回は中村紀と森野をスライダーで空振り三振にとり、切り抜けた。「ばたばたしたけど0点に抑えられたから」と悪いなりの収穫を挙げた杉内は、オープン戦3試合で15回を投げて失点なし。「ここら辺で打たれておいた方がいい」とぜいたくな不安も口にした。
◎…昨季のソフトバンクではほとんど見かけなかった光景だった。六回、小久保が先制2点本塁打。柴原の四球に続き新外国人のブキャナンが左翼席へ打ち返した。右打者の1イニング2発に王監督は「小久保はいいところで打ってくれた。ブキャナンもほっとしているだろう」と笑顔を見せた。
4日以来の本塁打に小久保は「今は投手との間合いだけを確認している。大分感じが出だした」と上向きの感覚を得た様子。「自分のスイングに最近悩んでいた」というブキャナンもオープン戦1号に「いい感触をつかめた」と話した。
昨季のチーム本塁打はリーグ5位の82本。優勝を逃した要因となった長打力不足の解消へ、小久保と多村を補強した。
「(本塁打を)打てそうな人はみんな打ったのかな」と指揮官はそれなりの手応えを口にする。少なくとも、テレビで戦況を見守り「惨めだった」と振り返った、昨年後半のような貧打を目の当たりにすることはなさそうだ。
【写真】6回ソフトバンク2死一塁、小久保が左中間に本塁打を放つ
中日―ソフトバンク(13時、刈谷、6016人) ソフトバンク 000004010─5 中 日 000000001─1 ▽勝 杉内3試合3勝 ▽敗 バレンタイン3試合1敗 ▽本塁打=小久保2号(2)(バレンタイン)ブキャナン1号(2)(バレンタイン) ▽二塁打=ブキャナン、井手、森野、城所▽犠飛=渡辺▽盗塁=沢井2(3) ▽試合時間 2時間54分
【評】ソフトバンクは復帰の小久保と新戦力のブキャナンがともに2点本塁打を放ち、得点力アップを期待させた。先発杉内は要所を締めて6回を7奪三振無失点。中日は左腕の佐藤亮が5回無失点、野手でも沢井が4安打と収穫。
広島―ソフトバンク(13時、尾道、7034人) ソフトバンク 020003012─8 広 島 030000000─3 ▽勝 和田3試合2勝 ▽敗 高橋2試合1勝1敗 ▽本塁打=城所1号(2)(大竹) ▽二塁打=小久保、城所、松田、仲沢▽失策=森笠▽捕逸=倉 ▽試合時間 2時間38分
ソフトバンクのエースが公式戦に向けギアを一段上げた。斉藤和が5回で8三振を奪い、無安打無失点。三つ与えた四球に「意味がない。次の反省として生かしたい」と高いレベルでの課題を口にしたが、順調な仕上がりに表情は緩んだ。
「シーズン仕様」になった四回以降は相手を寄せ付けなかった。三回までは速球とカーブ、フォークボールで組み立てたが、これにスライダーを織り交ぜ公式戦で使う全球種での投球に。四回は前田智、新井、嶋の中軸を3者三振に仕留め、五回も2三振を奪った。「三振は出来過ぎのところがある」と控えめに話す一方で「ある程度試合の中で修正できた」。不安定な立ち上がりのままで終わらせなかった77球の投球に手応えを得た。
昨季沢村賞の背番号66は、2年連続4度目の開幕投手が有力視される。17日のヤクルト戦で「最終リハーサル」をこなし、1週間後の開幕戦へ向かうことになりそうだ。次の登板では「監督や周りの人に安心してもらえるようなものを見せたい」。エースとしての自覚は揺るぎない。
ソフトバンク―広島(13時4分、ヤフードーム、29928人) 広 島 000002000─2 ソフトバンク 000010000─1 ▽勝 長谷川3試合1勝 ▽S 梅津3試合1勝2S ▽敗 竹岡4試合1敗 ▽本塁打=松中2号(1)(長谷川) ▽犠飛=新井▽盗塁=本多(3)▽失策=本間 ▽試合時間 2時間46分
【評】ソフトバンクの斉藤和は5回無失点と順調な仕上がり。3四球を出したものの、8三振を奪い安打を許さなかった。松中は甘い球を見逃さず、本塁打に。広島は長谷川が5回2安打1失点と、先発枠入りへ大きく前進した。
◎…新垣の持ち味は、右打者の外角に滑り落ちていくようなスライダー。今季は決め球をさらに生かすために、内角を突くシュートの習得に取り組んできた。対照的な球種を多用して5回を3安打無得点に抑えた背番号18は、スライダーで三振を重ねた昨季までとはひと味違った姿を見せた。
ソフトバンク―横浜(14時1分、ヤフードーム、21497人) 横 浜 000003030─6 ソフトバンク 000000010─1 ▽勝 工藤2試合1勝 ▽敗 高橋秀2試合2敗 ▽本塁打=アダム1号(1)(高崎) ▽二塁打=仁志▽犠打=石井、小池▽犠飛=村田 ▽盗塁=仁志(1)下窪(1)吉村(1)川崎(4) ▽暴投=寺原、高橋秀▽与死球=高橋秀(村田) ▽試合時間 2時間52分
【評】横浜の主力投手陣がそろって好投した。先発の寺原は球に力があり、3回を無安打無失点。工藤、三浦も安定した制球でともに2回を0点に抑えた。打線では吉村が3安打3打点。ソフトバンクの新垣はシュートを生かし5回を無失点。
今すぐ開幕を迎えても問題ないほどの投球に、杉内は「上出来じゃない」と話すなど冗舌だった。オープン戦2度目の登板は、5回を1安打無失点。キャンプから好調を持続する左腕は、この日も仕上がりのよさを印象づけた。
納得の表情は、スライダーの切れに満足しているからだろう。四回。この日唯一の安打を許した直後の二死一塁で、高橋光に11球粘られた。ここで、捕手のサインに首を振る。「スライダーの方が打ち取れると思った」。得意の球種で、三振に仕留めた。
課題は、89球を要したことぐらいか。だが、本人は「球数は投げたが、まだいけた」と事もなげで、王監督も「よかったね。ファウルで粘られていたけど、だいぶ相手がてこずっていた」と及第点を与えた。
4日の巨人戦で同い年の和田が完ぺきな投球を見せるなど、先発陣はみな好調。昨季の7勝から巻き返しを図る26歳は「アピールしなきゃいけないと思っていた。僕だけ悪いとショックを受ける」と必死だ。
【写真】阪神戦に先発し好投したソフトバンクの杉内
◎…ソフトバンクの若手の間で、地下足袋を履いてのトレーニングが“流行”している。キャンプで実践され「(足が)地面を踏み締める感覚がいい」と評判だった。この日、全体練習前のランニングで試していた2年目の本多は「盗塁の秘訣(ひけつ)です」と話す。俊足が持ち味の22歳にとっては、意義ある練習法のようだ。
ソフトバンク―阪神(18時、ヤフードーム、27021人) 阪 神 000000102─3 00010520×─8 ソフトバンク ▽勝 杉内2試合2勝 ▽敗 能見2試合1敗 ▽本塁打=多村1号(1)(能見)林1号(1)(山村)葛城1号(2)(柳瀬) ▽二塁打=アダム、井手、藤本▽盗塁=川崎(3)本多(2) ▽失策=赤松▽与死球=吉野(大村) ▽試合時間 3時間16分
【評】ソフトバンクは先発の杉内が5回を投げ1安打無失点とほぼ完ぺきな内容。打線では多村がオープン戦初本塁打を放ち、新外国人アダムが初打点を挙げた。阪神は先発入りを狙う能見が4回を無四球と制球のよさをアピールした。
◎…約3万人とほぼ満員のファンの前で、ソフトバンクの背番号9が元気な姿を見せた。小久保が二回、オープン戦3打席目で復帰後の初本塁打。パウエルの甘い速球を狙い澄ました当たりが左翼席中段に飛び込むと、ドームが沸き返った。「思い出深い一発になりました」と笑みがこぼれた。
直前に、主砲の松中が低めの変化球を運ぶ技ありのオープン戦1号。続く小久保にとっては、本塁打の余韻が冷めない雰囲気で集中力を失わず、自分の打撃ができたのが収穫だった。2人の本塁打そろい踏みはダイエー時代の2002年9月28日の西武戦以来。王監督は「最高のホームランが出たね」と喜びを隠さず、松中は「早く2人のアベック弾を見せられてよかった」と話した。
ソフトバンク―巨人(13時、ヤフードーム、29660人) 巨 人 000000000─0 02000120×─5 ソフトバンク ▽勝 和田2試合1勝 ▽敗 パウエル1試合1敗 ▽本塁打=松中1号(1)(パウエル)小久保1号(1)(パウエル) ▽三塁打=仲沢▽二塁打=柴原▽盗塁=本多(1)▽暴投=金刃 ▽試合時間 2時間30分
【評】ソフトバンクは小久保がオープン戦3打席目で初本塁打。故障による出遅れの不安を解消した。二回、松中の一発に続いた。和田は4回を無走者で5三振。巨人は主力の打線が5投手に計12三振を喫し、1安打の走者だけに抑えられた。
巨人―ソフトバンク(13時、ヤフードーム、18607人) ソフトバンク 000000420─6 001020001─4 巨 人 ▽勝 山村3試合1勝 ▽S 柳瀬3試合1勝2S ▽敗 西村1試合1敗 ▽本塁打=松田1号B(西村) ▽二塁打=川崎、李承Y、高橋由、ブキャナン ▽犠飛=江川、ゴンザレス▽与死球=三瀬(寺内)柳瀬(松本) ▽試合時間 3時間17分
【評】ソフトバンクは斉藤和がオープン戦初登板。球威、制球ともいまひとつで、3回を6安打1失点と精彩を欠いた。1軍定着を狙う松田が3点本塁打で存在感を示した。巨人は先発の姜建銘が4回無失点と好投し、先発枠入りに前進した。
長距離砲と期待されるソフトバンクの松田が王監督を喜ばせた。2点を追う七回二死一、二塁の好機に、逆転3ラン本塁打を左翼席に放り込んだ。キャンプで振り込んだ成果をなかなか生かせなかった2年目の23歳は「1本打ててよかった」と胸をなで下ろした。
巨人から復帰した小久保がキャンプで左ふくらはぎを痛め、三塁を任され続けた。しかし、2日までのオープン戦5試合は17打数2安打。「いい当たりでも安打にならず気持ちとしても苦しかった」と打ち明けた。
この試合から、小久保が指名打者で先発に名を連ねた。1年目こそ開幕戦に先発した松田だが、小久保の三塁が濃厚な今季は定位置どころか、開幕1軍の保証すらない。日ごとに立場が危うくなる中、甘い初球を逃さなかった。「小さくいってもいい結果は出ない」と持ち味を出し切ることを心掛けた。
王監督も「見事なホームラン。完ぺきだったよ」と6試合目でのチーム1号に相好を崩した。松田は「1本出たけど、まだまだ。1打席1打席に集中したい」。公式戦3本塁打の若者が、通算321本塁打の実力者の背中を懸命に追いかける。
【写真】7回、逆転3ランホーマーを放ち、二走江川(左)に迎えられるソフトバンク・松田
◎…ソフトバンクのエース斉藤和は3回まで毎回2安打ずつされ1失点。それでも、武器のフォークボールを使わず、速球とカーブだけのオープン戦初登板に「この組み立てでこれだけ投げられれば。感じはそう悪くない」と納得顔で話した。
失点につながった三回一死一、三塁でのゴンザレスの中犠飛にも「(狙い球だと)分かっている中で、真っすぐで押し込めた感じがあった」。速球の仕上がりへの収穫を強調していた。
ソフトバンク―楽天(14時3分、ヤフードーム、20906人) 楽 天 000010021─4 000200000─2 ソフトバンク ▽勝 松崎1試合1勝 ▽S 小山2試合2S ▽敗 ニコースキー2試合1敗 ▽三塁打=多村 ▽二塁打=フェルナンデス ▽犠打=河田▽犠飛=牧田 ▽盗塁=鉄平(1)山下(1)礒部(1)森谷(1)川崎(2) ▽失策=松田 ▽暴投=竹岡 ▽ボーク=ニコースキー ▽与死球=ニコースキー(山崎隆) ▽試合時間 3時間36分
【評】楽天のルーキー田中がオープン戦初登板。スライダーを主体に2三振を奪い1回を3者凡退に仕留めた。先発の岩隈は3回を2安打無失点と順調。新人の嶋が二盗を3度阻んだ。ソフトバンクの先発候補ガトームソンは3回無失点。
ガトームソン(3回を3安打無失点)「今後の課題は、ストレートがベルトの高さにいかないようにコントロールすること」
先発ローテーション入りに向け、十分なアピールとなった。6年目の左腕、神内がオープン戦初登板で5回無失点。王監督は試合後、開口一番に「いいピッチングだった。安心して見ていられた」と褒めた。
ストライクを先行させ、無四球。安定感のある投球内容だった。一回、いきなり先頭打者に中前打された。だが、この場面を3者連続三振で切り抜けると、三回以降は走者を許さず、毎回の8奪三振。神内は「四球を出さないことはずっと課題だった。(投手コーチの)杉本さんから、初球はなるべくストライクでいけと言われていたので、意識した」と、ある程度手応えをつかんだ様子だ。
28日に先発したライバルの高橋秀は、同じ5回を投げて3失点。その翌日に好投したことの意味は、本人もよく理解している。それでも「去年、一昨年は生き残りに必死だった。でも、今年は人に惑わされることがなくなった」と平常心を保ち、2盗塁を許した点などを冷静に反省してみせた。
王監督は「2人に絞っているわけではない。候補はたくさんいる」と話しているが、第一段階では一歩リードと言えるのでは。
【写真】中日戦に先発したソフトバンクの神内
ソフトバンク―中日(18時、ヤフードーム、24705人) 中 日 000000000─0 00110000×─2 ソフトバンク ▽勝 神内1試合1勝 ▽S 柳瀬2試合1勝1S ▽敗 石井2試合1敗 ▽二塁打=ブキャナン ▽盗塁=李炳圭(1)森野(1)城所(1) ▽与死球=中里(城所)柳瀬(普久原) ▽試合時間 2時間46分
【評】ソフトバンクの投手陣が無失点リレーで仕上がりのよさを印象づけた。神内は5回2安打8奪三振で先発入りをアピール。3回2安打の新垣は球に力があった。中日は新戦力の李炳圭が1安打1盗塁。先発朝倉は2回無失点だった。
◎…新戦力の多村が攻守に安定したプレーを見せた。
まずは二回の守備で根元の左中間フェンス際への大飛球を走りながら好捕。「フェンスとの距離感を試している。(捕れたのは)よかった」と本拠地球場で守る感触をつかみつつある様子だ。
◎…ソフトバンクの先発、3年目の高橋秀は5回3失点に「今日の内容じゃアピールとは…」と顔をしかめた。斉藤和を筆頭に和田、新垣、杉内。働き盛りの先発投手が4人そろうチーム事情を考えれば、先発の一角へ食い込むには物足りない。それをよく分かっているからこその発言だろう。
3失点の二回を除けば悪い投球ではない。横手からの速球、カットボールを主体に9三振を奪う力投だった。しかし、二回は連続二塁打による1失点の後、二死までこぎ着けながら西岡に2点二塁打を浴びた。このあたりが主力先発陣との違い。王監督も「走者が塁に出ると球が中に入ってしまう」と反省を求めた。
ソフトバンク―ロッテ(18時2分、ヤフードーム、28044人) ロ ッ テ 030002000─5 100000000─1 ソフトバンク ▽勝 呉偲佑1試合1勝 ▽敗 高橋秀1試合1敗 ▽三塁打=松中▽二塁打=大松、今江2、西岡、青野▽犠打=竹原 ▽盗塁=田中雅(1)大村(1)▽暴投=三瀬 ▽試合時間 2時間56分
【評】ロッテは先発候補の呉偲佑、久保、成瀬の3人がいずれもまずまずの投球。打線も2二塁打の今江をはじめよく振れていた。ソフトバンクは先発入りを狙う高橋秀が5回で9三振を奪いながら3失点。左腕、三瀬も安定感を欠いた。
ユニホームを着て本拠地のグラウンドに立つのは、昨年7月5日以来237日ぶりとなった王監督の表情は晴れやかだった。10安打した打線の話題になると「この時期で二けた安打。ねちっこい部分が出たね」と喜んだ。まだ実力は未知数の新外国人2人にも初安打が生まれた。ブキャナンはこの日、ただ一人2安打をマーク。第1打席は変化球を左前へ。第2打席は直球をとらえ、中越えに運んだ。
紅白戦序盤は快音が聞かれなかったが、監督から上体が突っ込みすぎる癖を指摘されるなど直接指導を受けると、上り調子に。「(相手投手は)変化球をたくさん投げてきたが、自分で調整していきたい」と話すなど、早く日本の野球に順応しようという姿勢もある。指揮官は「今日は(投球に)ついていっていたね」と手応えを口にする。
アダムも途中出場ながら安打を記録。王監督は「外国人選手はゲームにならないと分からない。公式戦になればまた変わるし、もう少し長い目で見ないと」と言うが、小久保と多村が入った打線に、さらなる厚みを加えてくれそうだ。
【写真】4回ソフトバンク無死、ブキャナンが中越え打を放つ
ソフトバンク―西武(18時1分、ヤフードーム、29201人) 西 武 000000000─0 00020000×─2 ソフトバンク ▽勝 杉内1試合1勝 ▽S 藤岡1試合1S ▽敗 石井貴1試合1敗 ▽二塁打=城所、リーファー▽犠飛=松田▽盗塁=川崎(1) ▽失策=高谷▽ボーク=石井貴 ▽試合時間 2時間55分
【評】ソフトバンクの杉内が4回を2安打無失点。緩急を使って4三振を奪い、好仕上がりを示した。後を継いだ和田、新外国人のニコースキーらも無得点に抑えた。西武は先発入りを狙う松永が3回を無失点と評価できる内容だった。
ソフトバンク―西武 (13時、宮崎アイビー、9275人) 西 武 0010000000─1 1000000002─2 ソフトバンク ▽勝 柳瀬1試合1勝 ▽敗 山崎1試合1敗 ▽二塁打=大島、江川、仲沢▽盗塁=栗山(1) ▽与死球=甲藤(片岡) ▽試合時間 2時間58分
【評】ソフトバンクは柳瀬と新人、森福の中継ぎ候補がともに無失点と好投した。若手主体の打線では江川が九回に同点適時打。西武のグラマンが3回を1安打無失点。先発候補としての安定感を見せた。新人の岩崎も2回を0点に抑えた
【写真】サヨナラ打を放った斉藤秀(67)らを迎えるソフトバンク・王監督
◎…オープン戦とはいっても、王監督にとって現場で采配(さいはい)を振るっての1勝は何物にも替え難い喜びなのだろう。胃の摘出手術を受けると公表した昨年7月5日以来、234日ぶりの試合は逆転サヨナラ勝ち。斉藤秀の決勝打が出た瞬間、66歳の指揮官は左腕を高く突き上げた。「キャンプ地(の球場)でこういう試合ができてよかった」と言葉も弾んだ。
成長を願う若手が、九回に目覚めた。一死三塁から2年目の松田が内野安打し、続く3年目の江川が同点適時打を放った。江川は「走者をかえしたかった。何が何でも1軍に定着したいと思っている」。松中、小久保のいない打線は八回まで散発4安打で無得点。重い雰囲気を最後に振り払った。
「指揮を執ったといってもサインは出してないから」と言った王監督だが、勝利へのこだわりは忘れていない。八回、微妙な判定が下されると、ベンチからグラウンドに飛び出す場面もあった。
プロ野球のオープン戦が24日、始まった。県内でも宮崎市の生目の杜運動公園アイビースタジアムで福岡ソフトバンクホークス―西武ライオンズ戦があり、県内外からファン約9200人が詰め掛けた。
日向市の日知屋小2年甲斐直樹君が始球式。選手たちのプレーを盛り上げようと、熱烈な応援合戦が続き、日南学園高出身の井手正太郎(ソフトバンク)、赤田将吾(西武)選手が打席に立つとひときわスタンドが沸いた。
母親らと観戦した宮崎市の大塚小3年新川哲平君はソフトバンクを応援。「今年こそ日本一を目指して頑張ってほしい」と話していた。
25日は午後零時半から都城市営球場で広島東洋カープ―西武ライオンズ戦が行われる予定。
【写真】7回のソフトバンク攻撃前に風船を飛ばすファン=24日、宮崎アイビースタジアム
◎…紅白戦で杉内が熱心に取り組んだキャンプの成果を実証した。18日の初登板に続き、3回を1安打無失点。スライダー、チェンジアップなどを自在に操り、すきを見せなかった。
順調な仕上がりに杉内は「今のところはね。結構思い通りに投げられている」と控えめだが、首脳陣はべた褒め。杉本投手コーチは「言うことなし」と言い、王監督も「昨年よりはだいぶいい」と好調時の姿を見て取っていた。
◎…開幕投手を争う和田、斉藤和、新垣の3人が紅白戦に初登板した。
先発した和田は松田に本塁打を浴び、2回2失点。ボールと判定された直球を試しに同じようなコースに投げたところ、甘く入ってしまったそうで「防げる失点。本番では投げない球」。
むしろ、課題とする右打者の内角へのスライダーを、多村に引っ張られて二塁打とされたのが気になる様子。「大問題。本番でもあり得ることだし」と、修正点として挙げた。
◎…2年目の松田が紅白戦で和田から本塁打を放った。内角速球を左越えにはじき返した。
前の3試合はアピール不足だったが、この日は本塁打に続く第2打席、死球で出塁した直後に二盗を決める積極性も見せた。別メニューの小久保に代わり、オープン戦前半は三塁での起用が有力だ。
◎…21日の紅白戦で、今キャンプ初の実戦形式での登板を予定しているエース斉藤和が、独自の調整法を披露した。
ブルペンで85球。さらに「近い距離でばかり投げていたので、フォームを小さくしないように」と、室内練習場で遠投を繰り返した。
21日は、開幕投手を争う新垣、和田も登板する予定。斉藤和は「自分のことしか考えていない」と淡々としていた。
ソフトバンクのルーキー大隣憲司投手(近大)が、20日の練習中に腰の違和感を訴え、メニュー途中で宿舎に引き揚げた。即戦力と期待されていた左腕は、キャンプに入って故障に悩まされている。王監督は「開幕から出たい気持ちはあるだろうが、無理する必要はない」と、3月24日の開幕に間に合わせるのは難しいとの見方をした。
主力組から外れB組で練習している大隣は、ランニングの際に腰痛が再発した。杉本投手コーチは「投げ始めるのに、2カ月はかかるだろう」と話した。
◎…練習が休みのこの日も、小久保は約2時間半、エアロバイクなどで体を動かした。
左ふくらはぎを痛めて以来、別メニューの調整を続けているが「だいぶ感じはよくなってきた。(20日からの第5クールで全体練習に)復帰できると思う」と、完全復帰に意欲的だった。
◎…杉内が紅白戦に初登板し、3回を1安打4三振に抑えて順調な仕上がりをアピールした。
王監督は「ある程度イメージに近い投球ができている。余分な力が抜けているね」と話すなど、昨季の7勝から復活を期す左腕を評価する。
直球での内角への攻めをテーマにしている杉内本人は、江川に許した二塁打を反省。「力んでいた。ああいう球をなくしていかないといけない」と納得はしていなかった。
◎…新外国人のブキャナンが、紅白戦で3打数3安打1本塁打と存在感を示した。ここまで2試合の紅白戦では6打数無安打4三振だったが、この日は左右両方向に打ち分けるなど、徐々に順応し始めている様子だ。
17日の練習中、王監督に直接指導を受けた。ブキャナンは「日本の投手は変化球が多いから、成功するには(バットを振る際)ためが必要だ」。19日の練習は休み。
◎…11日の練習中に左足ふくらはぎを痛めた小久保が、6日ぶりに球場に姿を現した。練習開始前の朝8時からエアロバイクなどリハビリメニューをこなし「だいぶよくなった。こうして歩けるようになったし」と笑顔で話した。
視察に訪れた孫オーナーとも会話をしたそうで「ずっと福岡に来てもらいたいと思っていたと言われて、うれしかった」。
ソフトバンクの小久保は今、静かに別メニューでの調整を続けている。
4年ぶりの古巣復帰。キャンプ序盤は順調に送ったが、11日のベースランニング中に左足ふくらはぎを痛めてしまう。15日になってもまだグラウンドには姿を見せていないが、12日からエアロバイクで汗を流すなど、深刻なけがではなさそう。小久保自身も「張り切りすぎたところもある。今の時期でよかった」と、冷静に受け止めている。
昨年の開幕前にも同じ個所を2度痛めている経験からか、戦列復帰に向けては慎重な姿勢でいる。王監督にしても「彼の力は分かっている。調整は任せてある」。信頼関係は揺るぎない、という証しだろう。
存在感の大きさは、既に示している。離脱前は連日、日暮れ近くまで松中や若手の松田、江川らを従えるようにしてバットを振り、守備練習では率先して声を出した。「主力でもそういう練習をすることがうちのよさ。いいところとして残していきたい」と、チームリーダーとしての自覚も十分。
監督は「(かつては)小久保が練習しているのを見て、松中が伸び、それを見て川崎らが伸びた」と、再び若手への好影響を期待する。
プロ通算1383安打、321本塁打、935打点をマークしている35歳のスラッガーは、今季の目標に通算1500安打、350本塁打、1000打点を掲げる。いずれもシーズン通して活躍すれば、手の届く数字だ。
14日には福岡に戻り、かかりつけの診療所で治療を受けた。「何が何でも監督を胴上げする気持ちで移籍した」。すべては、その思いにつながっている。
【写真】4年ぶりにソフトバンクへ復帰した小久保=宮崎市
◎…和田が今キャンプ最多、234球の投げ込みをした。「この時期が一番疲れているが、疲れた中で自分のフォームで投げないといけない。いい投げ込みになりました」
昨年は200球以上の投球練習をしたことが、シーズン中に生きたという。疲れきった様子ながら「これで目標の(キャンプ中に)1500球も見えてきた」と充実感にも浸っていた。
◎…ここまでB組(2軍主体)で調整を続けてきた星野が紅白戦で3回を投げ、いずれも3者凡退に抑えた。王監督も「完ぺきだったね」と絶賛した。
外角の直球やチェンジアップが効果的に決まった。先発ローテーションの一角を狙うには十分なアピール。それでも10年目のベテランは「言われたところでやるだけ。先発の枠は意識してない」と冷静だった。
◎…11日の練習中に左足ふくらはぎを痛めて別メニューでの調整を続けている小久保は、練習が休みのこの日、治療を受けるため福岡に戻った。
15日には再び宮崎入りする予定だが、紅白戦への出場は見送る見通し。
◎…12日の練習中に右肩を痛めた松中が、通常メニューに復帰した。
フリー打撃で柵越えを放つなど右肩の痛みはほぼなくなった様子。予定通りシート打撃には参加しなかったが、その分サブグラウンドでさらに約1時間打ち込んだ。15日からの第4クール以降に予定されている紅白戦には出場できる見通しで、「もう大丈夫です」と回復をアピールしていた。
14日の練習は休み。
◎…2年目の松田が王監督から熱い視線を注がれた。新垣、和田、馬原らが投げたフリー打撃で快音を連発。馬原からは柵越えも1本あり「いい感じでやってくることができたので、結果として出てくると自信になる」と充実感をにじませた。
特守も見守った王監督は、最後の1球を捕球し終えると拍手を送り「あれだけ頑張ったんだから、それ(拍手)くらいはね。(打撃面でも)今の時期の馬原の球を打ったことは自信になるだろう」と褒めた。
【写真】王監督(上)が見守る中、守備練習するソフトバンクの松田=宮崎市
◎…ソフトバンクの小久保裕紀内野手は11日、ベースランニングで左足ふくらはぎを痛め、練習を取りやめた。アイシングなど約2時間の治療を受けた後「張り切りすぎたところはある。去年も(開幕前に)同じけがをした。慌ててもよくならないし、完全に治したい」と話し、ホテルへ戻った。
白髪チーフトレーナーによると「肉離れではなく、急性のふくらはぎの硬直」で、症状は軽いという。13日までは患部に負荷をかけず、ホテルで上半身中心のウエートトレーニングなど別メニューの調整をする予定。
ソフトバンクとなって過去最高の、4万2000人もの来場者(球団発表)を集めた3連休初日、ブルペンが大いに盛り上がりを見せた。一時はエース斉藤和、和田、新垣、杉内の先発陣に、中継ぎの藤岡、抑えの馬原と6人が勢ぞろい。王監督の見つめる中、豪華な“競演”が実現した。
生きた球の感覚を確かめようと打席に立った打撃陣も、中軸を期待される松中、小久保、多村の3人と、負けず劣らずの陣容。今キャンプで1500球を投げ込むと意気込む和田は「小久保さんに立っていただいて、コースの確認になった。実戦に近い形で投げられた」と大歓迎した。
目立ったのは打者を模した人形を右打席に置き、ブルペンの一番端で黙々と投げ込んだ新垣。習得中のシュートは人形を3度も直撃したが「思い切り内を突くような気持ちで投げないと。(実戦でも)いけると思う」と手応えをつかんだ様子だ。
王監督は「ピッチャーはだいぶ腕が振れるようになった。あの連中(主力)は安心して見ていられる」。過去最高の人出と、自慢の投手陣の順調な仕上がりに、ご満悦だった。
◎…新人の大隣(近大)がキャンプ前の右足甲のねんざに続き、再びアクシデントに見舞われた。朝起きた際に腰に張りを感じたそうで、別メニューでの調整に。「焦りは当然ある。やっと投げられるところまできたのに、のろわれてるんですかね」と肩を落とした。
杉本投手コーチは「第3クール初日でこういう状態ならば、このクール中に(A組に)上がるのは難しい。こっちの描いている青写真が成り立たない」と険しい表情で話した。
東国原英夫知事は10日、宮崎市でキャンプ中のプロ野球福岡ソフトバンクホークスと読売巨人軍を訪れ、宮崎牛や地鶏などを贈って選手らを激励した。
ホークスが練習する同市跡江の生目の杜運動公園では、王貞治監督に宮崎牛60キロ、みやざき地頭鶏(じとっこ)20キロ、完熟きんかん九キロを贈った。鳥インフルエンザ問題もあり、王監督は地頭鶏のパネルを手に「今はこれが一番大切ですね。大変だろうが、頑張って」と知事をねぎらっていた。
知事は、巨人軍がキャンプを張る同市熊野の県総合運動公園も訪れ、原辰徳監督と面会し同様の特産品を贈呈した。
【写真】王監督に宮崎牛の目録を手渡す東国原知事=10日午後、宮崎市跡江の生目の杜運動公園
◎…練習休みのこの日、担当記者との昼食会の席で王監督は、昨季は指名打者と外野での出場だけだった松中の起用法について「一塁を守らせることを考えている」との構想を明かした。
野手ではブキャナンとアダムの2人の新外国人を補強。だが「あの2人よりは松中の方が守れそう。最初からDHでやると、いざ守るときに守れない」と、主砲の守備面での貢献にも期待していた。
◎…横浜からソフトバンクに移籍した多村が、充実したキャンプを過ごしている。「ホテルに戻ったら(練習を)やった、という感じ」と、心地よい疲労感に浸りながら、新天地で長距離砲としての期待に応えようとしている。
横浜時代、相次ぐ故障で力を発揮し切れなかった多村に、王監督は試合に出続ける大切さを説いた。「数字のことじゃなく、とにかく全試合出場を目指そう、と話したんだよ。全部出れば数字は残せるはずだから」。自らが指揮したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表にも選んだように、3年前には40本塁打を記録した
長打力を高く評価している。プロ13年目。過去に全試合出場の経験がない多村も「全試合に出ることがチームのためになる」と話す。体重は2キロ増えたが「みんなに締まった、と言われる」と、体づくりの成果を感じているようだ。
第2クールは意識的にペースを落とし、調整は順調だ。松中、小久保とともに、打線の中軸を担うことになる。けがに弱いイメージは、バットで振りはらうつもりだ。
【写真】打撃練習をするソフトバンクの多村=宮崎市
◎…フリー打撃で投球練習をした杉内が、順調に仕上がっている。切れ味鋭い速球に、対戦した井手、江川らの若手はほとんどが振り遅れの当たり。格の違いを見せつけた。
杉内は「いい球の回転、軌道で投げることだけ心掛けた。腕も振れている」と、満足そうに話した。一昨年の18勝から昨年は7勝に終わったが、復活の気配を感じさせる内容に、王監督も「昨年とは全然違うね」と目を細めた。
9日の練習は休み。
◎…米大リーグ、マリナーズの城島健司捕手が8日、宮崎市で行われているソフトバンクのキャンプを訪れた。
城島は「大病を患って(監督が)ユニホームを着ることには特別な思いがあった。一番ユニホームが似合う人」と話し、王監督の元気な姿を見て、安心した様子だった。ダイエー時代、一緒にプレーした小久保や、同学年で横浜から移籍してきた多村とも談笑し、久しぶりの再会を楽しんでいた。
自身も大リーグで2年目のシーズンを迎える。「監督の目の輝きを見て、自分もそういうモードに入っている。いい時間だった」と、気を引き締めていた。(宮崎市)
○…Jリーグ2部(J2)福岡のリトバルスキー監督が8日、同じ宮崎市生目の杜運動公園内でキャンプをしているプロ野球ソフトバンクの王貞治監督を訪ね、優勝を誓い合った。
「ぜひ(ソフトバンクの)試合を見に行きたい」と笑顔で話し掛けたリトバルスキー監督は、「今年は優勝してほしいし、アビスパもそうしたい」と、1部(J1)復帰の意欲を強くしたようだった。
リトバルスキー監督が出場した1990年のワールドカップ、イタリア大会決勝を現地で観戦したという王監督も、「お互いに九州で頑張って、刺激しあえればいいね」と話していた。
◎…飛躍を期す2年目の柳瀬がフリー打撃に登板。速球に切れがあり、仕上がりの早さをうかがわせた。
シーズン終盤とプレーオフでの活躍から、吉武が抜けて手薄になった右の中継ぎでの出番が増えそう。「昨年のような、勢いだけの投球では通用しない。調子は悪くないので、少しでもレベルを上げていかないと」と柳瀬。右ひじの手術明けで投球ができなかった昨年と違い、今年は意欲に満ちている。
ソフトバンクのエース斉藤和の思いは、チームを4年ぶりの優勝に導くことにだけ向いている。
2日。宿舎で行う朝の声出しで、選手会長は「今年の目標は2年連続の沢村賞と、世界一多く、世界一高く王監督を胴上げすること」とV奪還への強い気持ちを高らかに宣言した。練習でも先頭に立ってメニューに取り組む姿が目立つ。
「多く」と「高く」の言葉の意図を斉藤和は「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で監督が胴上げされたのを見て野球選手としてはうれしかったが、ホークスの選手としては…。ソフトバンクに変わって、監督を胴上げしていない悔しさもある。気持ちとしてはそのくらい(優勝したい)ということ」と説いた。
キャンプ初日から4日連続でブルペンに入り、理想の速球を磨こうと意欲的な調整を続けた。「今のフォームが完ぺきだと思っていないし、進化すれば体も変わってくる。今年の投げ方を探りながらやっている」。ただ、6日は寝違えによる首痛のため、別メニューでの調整を強いられた。
20勝を挙げ、初めて沢村賞に輝いた2003年からの4年間で64勝16敗。昨年も最多勝、最優秀防御率などタイトルを独占し、2度目の沢村賞。球界を代表する投手と認められた。王監督も「和巳は成績を残しても浮ついたところがない」と絶対の信頼を寄せる。
「チームがあって自分がある、というのは忘れたくない。個人の成績に走るような気持ちになった時点で、野球には熱が入っていないということでは」。常にチームの勝利を最優先する背番号66は、目標の優勝へまい進し続ける。
【写真】ブルペンで投球練習するソフトバンクの斉藤和=宮崎市
◎…主力組を離れB組で練習するルーキー大隣(近大)の投球練習を王監督が初めて見守った。
捕手を座らせ、変化球を交えての約30球に、指揮官は「まだまちまちだけど、球筋がいい。もともといいのは分かっているんだから」。
右足甲のねんざで出遅れた大隣は「徐々にやっていく」と、はやる気持ちをセーブしながらの調整をわきまえていた。(宮崎市)
福岡ソフトバンクホークス選手会(斉藤和巳会長)の野球教室は、宮崎市跡江の生目の杜運動公園内アイビースタジアムであった。宮崎市や三股町などの少年野球16チーム約200人が、打撃や守備のこつを学んだ。
教室には、松中信彦、川崎宗則内野手や和田毅投手、日南学園高出身の井手正太郎外野手ら主力選手21人が参加。子どもたちは打撃と守備、バッテリーに分かれ、選手らの指導を受けながら練習に汗を流していた。
小久保裕紀内野手は「スイングスピードを速くしないとボールは飛ばない。そのためにもたくさんバットを振って」とアドバイス。子どもたちは真剣な表情で聞き入っていた。田野小6年の河野椋太君(12)は「スイングがきれいと褒められ、うれしかった」と目を輝かせていた。
◎…王監督が外野陣に複数のポジションを守れるよう求めた。
主力の大村、多村を中堅と、左翼か右翼のどちらか一方に置く布陣を想定しているようで、2人以外の外野手に関しては「できれば全部守れた方がいい」。休日明けの6日から、ノックで左翼の井手、江川と右翼の柴原、城所を入れ替える。
この日は墓参りに出向いた後、本県名物の釜揚げうどんを堪能した。
プロ野球の春季キャンプイン後、初の日曜日となった4日、県内のキャンプ地は多くのファンでにぎわった。
福岡ソフトバンクホークスのキャンプ地、宮崎市跡江の生目の杜運動公園には、約2万7000人のファンが訪れた。800台収容の駐車場は、福岡、鹿児島ナンバーなどの県外車で、午前10時には満車状態になった。
スタジアムはノックを受ける選手に視線を送ったり、サインや握手を求めるファンでぎっしり。グラウンドに復帰した王監督にも熱い声援が送られた。
福岡県宮若市、主婦野口秀子さん(36)は「王監督も元気そうで安心しました。キャンプは選手と身近に触れ合えて楽しい。今シーズンはホークスに復帰した小久保選手の活躍で優勝してほしい」と話していた。
5日は、ホークスと宮崎市でキャンプ中の巨人軍の一軍、南郷町の西武ライオンズ、日南市の広島カープ若手の練習は休みになっている。
◎…ルーキーながら正捕手候補の高谷(白憶大)が、ブルペンでエース斉藤和の投球の相手を務めた。
高谷は「自分なりには(映像を)見てきたつもりだが、実際に球を受けないと分からないことも多い」と投手陣の特徴をつかもうと必死。捕手について王監督は高谷を含めた4人の争いを打ち出している。打力も買われる25歳は「日々一歩ずつでも進歩できれば」と、前向きな姿勢を見せていた。
◎…右足甲のねんざで出遅れ、別メニューで調整していた新人左腕の大隣(近大)が、初めてブルペン入りした。
捕手を立たせたまま、変化球も交えて背番号と同じ28球を投げ込んだ。「まだ調子がどうこうというのはないが、感触は悪くない」と、久々のマウンドにほっとした表情を浮かべた。
主力組への合流は、10日からの第3クールとなる見込み。期待のルーキーは「徐々に調子を上げていきたい」と意欲的だった。
◎…キャンプイン後最初の週末、球団発表によると1万5000人ものファンが練習を見守ったという。
王監督は今キャンプ初めて「即席サイン会」を開き、特設ブースで20分間、200枚の色紙にペンを走らせた。「座ってやらせてもらったからね」。体への負担は特になかったと振り返った指揮官は、スタンドからの復帰を喜ぶ声に応えながら選手の動きを見やっていた。
◎…この日から始まったシートノックで、中堅に横浜から移籍の多村と、大村が入った。
王監督は「2人が競い合って今まで以上のものを出せればいい。チームにとって一番いい方法をとる」とキャンプを通して最善の布陣を見極める方針。多村は「チームのためにやるのだから」と話し、大村も「試合に出ることが大切」と守備位置への強いこだわりは出さなかった。
◎…12球団で最初に星野監督の訪問を受けたソフトバンクの王監督は「これから大変だよ。予選が秋だからじっくり(選手を)見極めたい気持ちは感じたね」と、重責を気遣った。
王監督自身も昨年、WBCで日本代表監督を務めただけに、心情を理解できるのだろう。「できる限りのことはしないといけないのは分かっている」と、協力を惜しまない姿勢だった。
◎…川崎が理想のフォームを求めて振り込んでいる。新井打撃コーチがトスする球をコースに応じて打ち分ける練習は約30分間続いた。
川崎は「外角はレフト方向にしっかり強い打球が打てるように」と体に覚え込ませるのに必死。この日は日本代表の星野監督が訪問したが「五輪はイメージがわかない。今はいい形で開幕を迎えることを考えたい」とシーズン後の五輪予選まで目を向ける余裕はなさそうだった。
球春到来―。プロ野球の春季キャンプが一日、国内外で一斉に始まった。本県では宮崎市でソフトバンクと巨人、南郷町で西武、日南市で広島の若手が新シーズンに向けスタートを切った。
ソフトバンクは昨季途中に胃がんで戦列を離れた王貞治監督(66)が、約7カ月ぶりにユニホーム姿を披露。「やっぱりグラウンドはいい。ユニホームを着て芝の上を歩くのはいい気分」と笑顔を交えて語った。
午前中はランニングや準備運動に取り組む選手たちを見守った後、サブグラウンドで投手陣と一緒に審判員からのルール変更説明に耳を傾けた。午後は4年ぶりにチームへ復帰した小久保裕紀内野手や横浜から移籍してきた多村仁外野手、新外国人選手らのフリー打撃を見学。初日から精力的に動き回っていた。
プロ野球は1日、12球団が国内外で一斉にキャンプインした。
宮崎市のソフトバンクでは胃の全摘出手術を受けた王貞治監督が約7カ月ぶりのユニホーム姿で指揮し、巨人から復帰した小久保裕紀内野手らが加入した打撃陣を熱心に見守った。沖縄・久米島では楽天のルーキー、田中将大投手(北海道・駒大苫小牧高)がプロの第一歩を踏み出し、ブルペンで約60球を投げた。
エース松坂大輔投手が抜けた西武(宮崎・南郷町)は初日からほとんどの投手がブルペン入り。巨人から移籍した横浜(沖縄・宜野湾)の工藤公康投手は大矢明彦新監督を相手に約80球の投球練習。沖縄・宜野座の阪神では、新ユニホームに身を包んだプロ16年目の金本知憲外野手が抑えめの調整で始動した。
2年連続日本一を目指す日本ハム(沖縄・名護市)は、引退した新庄剛志選手の背番号1を受け継いだ森本稀哲外野手が明るいムードでチームを引っ張った。リーグ2連覇に挑む中日(沖縄・北谷町)は川上憲伸、岩瀬仁紀ら主力投手全員がブルペンに入り、低迷脱出を図る巨人(宮崎市)は新戦力の小笠原道大内野手らがフリー打撃で汗を流した。ロッテはオーストラリアで始動した。
2008年北京五輪出場を目指す日本代表の星野仙一監督は、2日から春季キャンプ視察を始める。
プロ野球春季キャンプが1日に一斉スタートする。31日までに12球団はキャンプ地へ移動。同日、本県に巨人(宮崎市・総合運動公園)、ソフトバンク(同・生目の杜運動公園)、西武(南郷町・南郷スタジアム)、若手中心の広島(日南市・天福球場、東光寺球場)の4球団が入った。
3年連続プレーオフで敗れたソフトバンクは、7カ月ぶりに指揮を執る王貞治監督をはじめ今季から古巣復帰の小久保裕紀内野手、昨季投手タイトルを総なめにした斉藤和巳ら主力が勢ぞろい。王座奪還へ意欲をみなぎらせた。
1年目の昨季、62試合に登板し新人最多登板記録を塗り替えた藤岡好明投手(宮崎日大高出身)は「セットアッパーとして日本一に貢献したい。課題を修正し新しい自分を見つけたい」とさらなる飛躍を誓った。プロ6年目を迎える井手正太郎外野手(日南学園高出身)は「ことしはA組スタート。定位置確保へしっかりアピールしたい」と闘志を燃やしていた。
巨人は主力選手が26日に合同自主トレーニングのため本県入りしており、原辰徳監督や清武英利球団代表ら10人が歓迎セレモニーに出席。原監督が「日本一へ体力、鋭気を養いたい。声援をよろしくお願いします」と5年ぶりのV奪回へ表情を引き締めていた。
西武の赤田将吾(日南学園高出身)も元気な姿で地元入り。今季から選手会長としてチームを引っ張るだけに「昨年は悔しい思いをした。そのためにも充実したキャンプを送る」と気合十分の様子だった。
オープン戦は24日から始まり、公式戦はパ・リーグが3月24日、セは同30日に開幕する。