◎…巨人は九回、代打木村拓のソロ本塁打で3―3に追い付く粘りを見せた。
ロッテには昨年の交流戦で6戦全敗と一方的にやられていた。オープン戦とはいえ、ベンチは熱く燃えていたらしく、木村拓は「みんなで何とかしようと言っていた。必死でした」と胸を張った。
◎…巨人は九回、代打木村拓のソロ本塁打で3―3に追い付く粘りを見せた。
ロッテには昨年の交流戦で6戦全敗と一方的にやられていた。オープン戦とはいえ、ベンチは熱く燃えていたらしく、木村拓は「みんなで何とかしようと言っていた。必死でした」と胸を張った。
ロッテ―巨人(13時、千葉、11004人) 巨 人010010001─3 ロッテ003000000─3 (九回規定により引き分け) ▽本塁打=木村拓1号(1)(加藤) ▽二塁打=李承Y、福浦、ズレータ、小笠原、西岡、ホリンズ ▽犠打=高橋尚▽盗塁=竹原(1)▽失策=ゴンザレス、大塚、根元▽ボーク=小野 ▽試合時間 3時間9分
【評】ロッテはオープン戦初登板の小野が6回を4安打2失点(自責1点)にまとめ、開幕にめどが立った。西岡の2安打も明るい材料。巨人は先発復帰を目指す高橋尚が6回を7安打3失点(自責2点)と粘り、中継ぎ陣も好投した。
◎…谷がオープン戦初本塁打。三回二死から能見の内角低めのフォークボールを左翼席へ。やや体勢を崩されながら、しっかりと体を残してヘッドを走らせ、「しんに当たったし、いい角度だった」と素直に喜んだ。
巨人―阪神(13時、東京ドーム、23711人) 阪 神002102000─5 巨 人001001000─2 ▽勝 能見4試合1勝1敗 ▽S 相木4試合1勝1S ▽敗 パウエル3試合1勝2敗 ▽本塁打=谷1号(1)(能見)鳥谷1号(2)(パウエル) ▽二塁打=浜中、小笠原、狩野、坂本▽犠打=谷、阿部▽盗塁=鳥谷(1) ▽試合時間 3時間2分
【評】阪神は能見がコーナーを丁寧に突き5回1失点。安定感は十分で先発入りを確実にした。鳥谷は2ランを含む3安打で打線を引っ張った。巨人はパウエルが6回5失点。速球が決まらず集中打を浴びた。打撃好調の谷は初本塁打した。
巨人―楽天(13時、東京ドーム、20381人) 楽 天000100000─1 巨 人00102000×─3 ▽勝 姜建銘3試合1勝 ▽S 吉武4試合1敗1S ▽敗 岩隈3試合1敗 ▽三塁打=鉄平▽二塁打=鈴木尚、沖原▽犠飛=リック ▽盗塁=松本(1)▽与死球=岩隈(高橋由) ▽試合時間 2時間27分
【評】巨人・姜建銘、楽天・岩隈の両先発が好投。姜はほぼ完ぺきな内容で、7回を2安打1失点。開幕投手候補の岩隈は6回3失点ながら、150キロを記録するなど球威十分で6奪三振。巨人は2番のベテラン谷が2安打3打点と好調。
六回までスコアボードに「0」を並べてきた巨人の内海が、七回に突然乱れた。無死一塁から江藤に2ランを浴び、さらに4連打を許して降板すると「粘れなかった。ばてました」と肩を落とした。
開幕投手の最有力候補だった上原が、15日に左太ももを痛めた。開幕を2週後に控えてエースにけがが重なったことで、昨年チーム最多の12勝を挙げた内海が代役を務める可能性が高まった。
この日は100球をめどにして、打席にも立つなど実戦を強く意識した出場だった。単調になっての4失点は反省材料だが、六回までは要所を締めて「後味は悪かったが、いい経験ができた」と手応えもあったようだ。
「スタミナ面に不安は残したが、もちろん開幕の有力候補」と原監督。投手起用を任されている尾花投手総合コーチは開幕投手について「誰がいってもいいように準備はしている」と、けむに巻いていた。
【写真】西武戦に先発し力投する巨人・内海
西武―巨人(13時、グッドウィルドーム、6094人) 巨 人111000000─3 西 武00000040×─4 ▽勝 大沼3試合1勝1S ▽S 許銘傑3試合1S ▽敗 内海3試合1勝1敗 ▽本塁打=江藤2号(2)(内海) ▽二塁打=ゴンザレス、中村▽盗塁=脇谷(2)小坂(1)▽失策=松本、大島▽暴投=岸 ▽試合時間 2時間36分
【評】巨人は開幕投手候補の内海が七回途中4失点。終盤でのスタミナと制球力に課題を残した。西武は岸が6回3失点。開幕先発枠入りには球威、制球力とも物足りなかった。打線は破壊力を示し、オープン戦9連勝(2分け挟む)。
巨人の原監督は悩み続けた1番打者に、“チームの顔”を据えることにした。「今日からそれでいく。由伸はリーダーになる必要があるし、困ったときはお願いするということ」。この日、高橋由が「1番・右翼」で先発出場し、今季の巨人打線の構想が固まった。
公式戦では2001年以来務めていない1番で、高橋由は早いカウントから積極的に打って出た。2―5の六回には先頭で左腕、石川の初球を中前打。この回、同点に追いつく足場をつくった。高橋由は「1打席目だけ不思議な感じだったが、経験がないわけじゃないから、そんなに違和感はなかった」と涼しい顔で振り返った。
ここ2年、苦しみ続けたけがから復調した。一昨年12月に手術した右足首も癒え、守備も左翼から本来の右翼へ。原監督の「1番と中軸は頑健な選手が座る」との考えと、出塁率の高さから指名された。
移籍選手が目立つ打線の中で生え抜き選手として、首脳陣の期待は大きい。復活を期す選手会長は「精いっぱいやって監督の期待に応えたい」と意気込んだ。
【写真】6回巨人無死、高橋由が中前打を放つ
◎…先発入りが有力な門倉は一回に打ち込まれた。変化球が高めに浮いたところを狙われ、畠山に3ランを浴びるなど、この回だけで4失点。右腕は「配球をもう少し考えて投げればこういうことにはならなかった」。
ただし3、4回は得点を許さず、5三振を奪った。尾花投手総合コーチは「調整がうまくいかなかった。(開幕先発枠入りには)問題にしていない」と、登板予定だった12日の試合が中止となったことを不振の理由に挙げていた。
ヤクルト―巨人(13時、神宮、3695人) 巨 人 000203010─6 410000001─6 ヤクルト (九回規定により引き分け) ▽本塁打=畠山3号(3)(門倉)李承Y2号(1)(佐藤) ▽二塁打=青木3、李承Y、小笠原、阿部 ▽盗塁=鈴木尚(1)古城(2)米野(1) ▽失策=小坂、福川▽暴投=石川、遠藤、木佐貫▽与死球=門倉(田中浩) ▽試合時間 3時間21分
【評】巨人の門倉は4回5失点。制球が甘かった立ち上がりに打ち込まれた。新外国人ゴンザレスは2適時打で勝負強さを見せた。ヤクルトは石川が六回途中4失点。要所での詰めの甘さが課題だ。青木は3本の二塁打を放ち好調だ。
◎…4回を2安打で乗り切った高橋尚は「久々に投げると体がびっくりするかと思ったが、全然大丈夫。内容も良かった」と涼しげに振り返った。連打を許さず、無四球で4奪三振。中6日での先発テストで好投した。
抑えからの復帰を狙う。3回以上の投球は久々だったが、回を重ねても集中力は切れなかった。一回に福留、中村紀、ウッズから三振を奪うと、二回一死一塁では英智を二ゴロ併殺に。3、4回は3人で抑えた。
先発枠を目指し「厳しい状況は分かっているが、他人より、まずは自分」と自信をにじませた。
【写真】中日戦に先発、4回を2安打無失点と好投した巨人・高橋尚
中日―巨人(13時、浜松、10564人) 巨 人000001000─1 中 日000000100─1 (九回規定により引き分け) ▽二塁打=渡辺▽犠打=矢野、鈴木尚、小坂2▽犠飛=渡辺 ▽盗塁=矢野(2)小関(2)西川(1)▽失策=大道、渡辺、森岡 ▽試合時間 2時間44分
【評】中日は先発枠入りを目指す長峰がシュートを有効に使い、六回途中まで1失点。新人捕手、田中も落ち着いたリードを見せた。巨人は高橋尚が4回を2安打無失点。変化球が切れ、安定感のある投球だった。
阪神―巨人(13時、甲子園、21327人) 巨 人 200100000─3 阪 神 000000002─2 ▽勝 パウエル2試合1勝1敗 ▽S 真田3試合2S ▽敗 太陽2試合1勝1敗 ▽二塁打=浜中▽犠飛=谷▽失策=真田▽暴投=太陽、パウエル ▽試合時間 2時間59分
阪神―巨人(13時、甲子園、20048人) 巨 人001000040─5 阪 神000000100─1 ▽勝 金刃2試合1勝 ▽敗 筒井4試合1敗 ▽三塁打=鳥谷▽二塁打=林、木村拓▽犠打=寺内、阿部 ▽盗塁=矢野・巨(1)小関(1)ホリンズ(1)木村拓(1)赤松(3) ▽失策=姜建銘 ▽試合時間 2時間40分
【評】巨人の姜建銘が5回無失点と好投。球威のある直球で3安打に抑え、先発枠入りへ前進した。新外国人のホリンズは3安打とアピール。阪神は下柳が2回を無安打。打線では七回に鳥谷が適時3塁打を放ち、連続試合安打を5とした。
◎…谷が古巣と初の試合前、オリックスのコリンズ監督のもとを訪ね握手を交わした。「チームが下した決断でトレードは残念だが、また会えてうれしい」と声をかけられた。
試合には2番左翼で先発出場し、第2打席に同点打を呼び込む犠牲バントを決め、定位置取りをしっかりアピールした。
◎…巨人は元気のなかった主軸がそろって活躍した。
小笠原が2二塁打で、李承Yはオープン戦1号。5番のゴンザレスも3安打と気を吐いた。だが、主軸を交代させた六回以降は得点できず、原監督は「主軸は心配していなかったが、若い選手たちになかなかいい形が出てこないね」と、若手のアピール不足に不満顔だった。
オリックス―巨人(18時、京セラドーム大阪、6850人) 巨 人 002020000─4 01010023×─7 オリックス ▽勝 金子4試合1勝 ▽敗 吉武2試合1敗 ▽本塁打=アレン2号(1)(内海)ラロッカ1号(1)(内海) 李承Y1号(2)(光原)岡田1号(3)(吉武) ▽二塁打=矢野、小笠原2、ゴンザレス、下山、岡田 ▽犠打=谷▽盗塁=脇谷(1)坂口2(3)▽失策=古城 ▽試合時間 2時間43分
【評】オリックスは2年目の岡田がオープン戦初本塁打となる3ランを含む4打点とアピール。先発光原は5回で9安打4失点と変化球の制球に課題を残した。巨人で先発候補の内海は制球が甘く、ソロ本塁打2本を浴びて2失点だった。
広島―巨人(13時30分、宇部、3398人) 巨 人000000000─0 広 島10000000×─1 ▽勝 高橋1試合1勝 ▽S 梅津2試合1勝1S ▽敗 会田2試合1敗 ▽二塁打=古城▽犠打=小関、井生▽盗塁=古城(1)大須賀(1)緒方(1) ▽失策=脇谷、梵、会田 ▽試合時間 2時間34分
【評】広島のベテラン高橋は速球に力があり、2回を1安打無失点と先発枠入りへアピール。東出はオープン戦3度目の複数安打と好調だ。巨人は下手投げの先発候補、2年目の会田が5回4安打1失点。低めへの安定した制球が光った。
◎…キャンプ中の突然の腰痛で出遅れていた巨人の門倉が、オープン戦に初登板。2回を無安打に抑え、周囲を安心させた。
先発陣の柱にと期待され、昨オフ横浜からフリーエージェント(FA)で移籍した。初めてのオープン戦で向き合う相手が古巣とあって、ベテラン右腕も「かなり緊張して相手の顔は見られなかった」と苦笑い。それでも「新人でもないので、自分の投球はできた」と控えめに胸を張った。
慣れない北九州のグラウンドには寒さが戻り、風も強かった。そんな悪条件の中、直球は140キロ台半ばを記録。丁寧に両サイドに投げ分けて3三振を奪い「1四球は余計だったが、腰に不安は全くなく、百点に近い投球ができた。みんなに心配かけていたので良かった」と喜んだ。
巨人が開幕3連戦で当たる横浜には、門倉の補償選手として工藤が移った。「(2人が)古巣相手に投げ合えば、盛り上がるだろう」と原監督。門倉も「対戦するのは工藤さんじゃなく相手打線だが、開幕カードに投げて勝てるようにしたい」と意気込んだ。
【写真】2回を無安打3三振と好投した巨人・門倉
横浜―巨人(14時2分、北九州、4486人) 巨 人001000010─2 横 浜00100002×─3 ▽勝 那須野3試合1勝 ▽S 岸本3試合2敗1S ▽敗 福田1試合1敗 ▽本塁打=加藤1号@(土肥) ▽三塁打=仁志▽盗塁=野中(1)▽捕逸=加藤▽暴投=木佐貫2 ▽与死球=山北(ゴンザレス)前田(桑原) ▽試合時間 2時間37分
【評】横浜がオープン戦5戦目で初白星を挙げた。3番手で登板した2年目の山口が3回を1安打無失点と好投した。巨人は、横浜から移籍の門倉が初登板。威力ある直球を軸に2回で3三振を奪い、1四球を与えただけとほぼ完ぺきだった。
1人の走者も出せずに迎えた九回二死から、脇谷の打球が中前に抜けて安打となった。巨人打線はソフトバンクの継投による“完全試合”を、なんとか免れた。
原監督は相手先発の和田を意識して、右打者の谷を1番に入れるなど左腕攻略を狙った打線を組んだ。だが、和田には手も足も出ず、その後も打線の沈黙は続いた。5投手に喫した三振は12を数えた。
3三振に終わった小笠原は「みんないいボールだった。次は何とかしないと」と肩を落とし、主将の阿部は「悔しいけど、相手はいい球を投げていた。一線級に短いイニングで飛ばされたら、そうは打てない」と淡々と話した。
試合後、篠塚打撃コーチは選手を集め「交流戦でまた対戦がある。この悔しさを忘れるな」とハッパを掛けた。同コ ーチは「オープン戦だから打てなくてもいいということはない」と、投手の仕上がりが早い時期の試合とはいえ、工夫がないまま凡打の山を築いた打線を嘆いた。
【写真】7回、3打席連続三振に倒れ、高橋由(左)と話す巨人・小笠原
ソフトバンク―巨人(13時、ヤフードーム、29660人) 巨 人 000000000─0 02000120×─5 ソフトバンク ▽勝 和田2試合1勝 ▽敗 パウエル1試合1敗 ▽本塁打=松中1号(1)(パウエル)小久保1号(1)(パウエル) ▽三塁打=仲沢▽二塁打=柴原▽盗塁=本多(1)▽暴投=金刃 ▽試合時間 2時間30分
【評】ソフトバンクは小久保がオープン戦3打席目で初本塁打。故障による出遅れの不安を解消した。二回、松中の一発に続いた。和田は4回を無走者で5三振。巨人は主力の打線が5投手に計12三振を喫し、1安打の走者だけに抑えられた。
巨人―ソフトバンク(13時、ヤフードーム、18607人) ソフトバンク 000000420─6 001020001─4 巨 人 ▽勝 山村3試合1勝 ▽S 柳瀬3試合1勝2S ▽敗 西村1試合1敗 ▽本塁打=松田1号B(西村) ▽二塁打=川崎、李承Y、高橋由、ブキャナン ▽犠飛=江川、ゴンザレス▽与死球=三瀬(寺内)柳瀬(松本) ▽試合時間 3時間17分
【評】ソフトバンクは斉藤和がオープン戦初登板。球威、制球ともいまひとつで、3回を6安打1失点と精彩を欠いた。1軍定着を狙う松田が3点本塁打で存在感を示した。巨人は先発の姜建銘が4回無失点と好投し、先発枠入りに前進した。
◎…先発の姜建銘がリズム良く投げ、4回を2安打無失点と好投。無四球の安定感で、先発の一角へ大きく前進した。
昨季の後半に3勝(2敗)を挙げた右腕は「チェンジアップが良かった。調整のつもりだったが、まあまあの内容だった」と満足げ。原監督も今後の起用について「残りのオープン戦は、シーズンから逆算して投げていくことになると思う」と話した。
◎…巨人は李承Yと高橋由の主力2人がオープン戦に初出場した。
母の法要で一時帰国していた李承Yは、二塁打を含む2安打に「積極的に打てた。韓国でも練習していたから大丈夫」と笑顔で話した。股(こ)関節を痛めていた高橋由は指名打者でフル出場し「バットを振りにいけた」と2安打。4日は守備にも就く予定だ。
日本ハム―巨人(18時、札幌ドーム、24592人) 巨 人 110000010─3 000000000─0 日本ハム ▽勝 内海1試合1勝 ▽S 真田1試合1S ▽敗 ダルビッシュ1試合1敗 ▽本塁打=阿部1号(1)(ダルビッシュ) ▽二塁打=グリーン、亀井、金子洋、ホリンズ ▽犠飛=ゴンザレス▽失策=古城、グリーン ▽与死球=真田(金子洋) ▽試合時間 2時間42分
【評】巨人先発の内海は球威、制球とも十分で、3回を1安打無失点と危なげなかった。2年目の会田は、打たせて取る投球で3回を完ぺきに抑えてアピール。日本ハムは先発の軸になるダルビッシュ、八木とも安定した投球を見せた。
巨人・尾花投手総合コーチ(会田に)「四球がなかったことが一番の収穫だ」
【写真】1回巨人1死一塁、中前打を放つ巨人の小笠原
小笠原や谷ら新戦力が目立つ巨人で、投打の顔である上原と二岡が故障で出遅れている。生え抜き選手のリーダーシップに期待していた原監督はキャンプを振り返り「二岡の故障はマイナス材料。(新外国人の)ゴンザレスと二遊間コンビが組めるなら練習させたかった」と表情を曇らせる。
二岡は11日のキャンプ初の紅白戦で左太もも裏を肉離れし、その後は2軍で調整した。トス打撃は再開しているものの、ダッシュや守備練習はできず、実戦復帰のめどが立たない状態だ。右ひじの不安と左ふくらはぎの張りで2軍スタートした上原も11日に右太もも裏を痛めた。本格的な投球練習ができないまま、プロ入り後初めて2軍でキャンプを終えた。
原監督は、二岡について「(開幕前に)コンディショニングが間に合わないのは論外」と厳しい表情で語る。同監督は両選手の1軍復帰のめどを、東京ドームでオープン戦がある3月17日までと設定。「そのくらいにチームが固まってくれればいい。出遅れている主力も仕上げてきますよ」と、期待を込めて言う。
しかし、上原は「3月中旬にはオープン戦で投げたい」と話しているものの、8年連続の開幕投手については「監督が決めること」と慎重だ。二岡も「焦らずに(左足と)相談しながらやっていく」。チーム一丸での巻き返しを目指す指揮官の悩みは、しばらく続きそうだ。
【写真】2軍で調整中の巨人・上原=宮崎市
巨人は27日、育成選手の松本哲也外野手(22)=専大=と、支配下選手契約したと発表した。契約金は1000万円で、年俸は480万円。背番号は105から47となり、1軍公式戦への出場が可能となる。(金額は推定)
◎…雨でソフトバンクとの練習試合は中止となり、キャンプはそのまま打ち上げとなった。
原監督は「合同自主トレから選手のやる気を感じ、一体感とチーム内競争はできている」と、この1カ月を評価した。最後の練習試合はできなかったが「王監督の元気な姿は見られた。オープン戦でしっかりと胸を借りたい」と話した。
◎…オリックスから移籍した谷が、キャンプ最後の紅白戦で3打数2安打。好調を維持するベテランは「早めに仕上げたので調子はいい。球もよく見える」と手応えを口にした。
外野は右翼の高橋由以外はレギュラーが決まっておらず、競争が激しい。谷は「定位置が取れるよう、オープン戦でも結果を残していきたい」と意気込んだ。
ルーキー金刃(立命大)が、目標の先発枠入りにまた一歩近づいた。20日は紅白戦に初先発し、要所を締める投球で予定の4回を無失点と好投した。紅白戦では計7回を投げ、失点なしと安定感は十分だ。
左打者の内角を厳しく攻める持ち味が、この日も光った。小笠原、李承Y、高橋由らを完ぺきに封じ「直球が悪くても抑えられ、自信になった」と胸を張った。
大学時代、左打席に立たせたチームメートに何度もぶつけながら磨いた内角球を、度胸よく放った希望枠入団の左腕は「相手はすごい打線。中途半端だと簡単にスタンドに持っていかれる。気持ちで投げた」と話した。
投ゴロと見逃し三振に倒れた小笠原は「制球が良く、いいボールが来ていた」と評価した。
マウンドでは強気だが、グラウンドを離れれば初々しい22歳。金刃は「先発枠に割って入るには、並大抵では無理。これからも一つ一つ課題を克服していきたい」と目を輝かせた。
【写真】紅白戦に先発し4回を無失点と好投した巨人の金刃=宮崎市
◎…小笠原が3番・三塁で紅白戦に初出場。3打数無安打、2三振の結果に「すべての感覚にずれがあった」と振り返った。
「見ての通り。まだイメージ通りにはいかない」と話したが「修正点ははっきりと分かった」と収穫もあった様子。試合後は隣接するテントで打ち込み、調整した。
◎…パウエルが紅白戦に先発で初登板し、2回を打者6人できっちり抑えた。
移籍2年目の右腕は「持ち球全部を投げ、不満はない。試合勘も戻り、気持ち良く投げられた」と笑顔。10勝だった昨年以上の活躍を期待する原監督は「いいスタートを切っている。去年よりことしの方がいいね」と話した。
19日は練習休み。
【写真】紅白戦に先発登板し、好投した巨人・パウエル
◎…先発陣の一角を狙う2年目の会田が紅白戦で2度目の登板。主力組を相手に4回を1失点と好投し「攻める気持ちを前面に出せた」と胸を張った。
昨季後、横手投げから下手投げに変えた。揺れる直球と変化球のコンビネーションで、ゴンザレスと李承Yを併殺に打ち取り「狙い通り」と納得の表情だった。
◎…二塁手の脇谷が、遊撃の守備練習に取り組んだ。
守備位置が重なる新外国人、ゴンザレスの評価が高い。三塁手の経験もある脇谷は、スピードを生かす目的で挑戦した。複数のポジションをこなせれば出場機会も増える。原監督は「脇谷のためにも、チームのためにもなる」と期待した。
ミスターお帰りなさい―。プロ野球巨人の長嶋茂雄元監督(70)が16日、空路宮崎入りし、脳梗塞(こうそく)で倒れてから初めて、3年ぶりに巨人のキャンプ地を訪れた。練習を視察し原辰徳監督や選手らを激励、東国原知事の表敬訪問も受けた。
長嶋さんは午前9時すぎに宮崎市のサンマリンスタジアム宮崎に到着。つえは使わず、しっかりした足取りでグラウンドに立ち「今年は勝つ。絶対に勝つ。3回言う。勝つ、勝つ、勝つ。オーケー?」と選手を激励した。「長嶋さーん」という掛け声にも笑顔で応えるなど、元気な姿にファンは大喜びだった。
東国原知事からは県特産の「日向夏」を贈られ「来年の宮崎キャンプ50周年にはわたしも来ます。一緒に盛り上げましょう」と歓談した。
長嶋さんは夕方の便で宮崎を後にした。
【写真】東国原知事と談笑し、ファンの声援に笑顔を見せる長嶋茂雄さん(左)=16日午前、宮崎市・サンマリンスタジアム宮崎
宮崎市・木花小(佐野晃一校長、252人)の全校児童が15日、プロ野球の巨人が春季キャンプを行っている同市のサンマリンスタジアムを見学に訪れた。
巨人ファンサービス部の上田武司部長が「巨人の宮崎キャンプは来年で50周年を迎える。長年ファンが支えてくれてうれしい」とあいさつ。体や帽子を触る位置で選手に指示を伝えるサインプレーを実演した。
その後、球団OBとキャッチボールしたり、練習を終えた矢野謙次選手らとハイタッチするなどして触れ合った。最後に球場周辺でたばこの吸い殻などのごみを拾って帰った。
6年岩切光伸君(12)は「選手と近くで会えてうれしかった。今年は優勝してほしい」と話した
【写真】巨人の選手と触れ合う木花小児童
◎…オリックスから移籍した谷が紅白戦に「1番・左翼手」で2度目の出場。無安打に終わったが、五回に中堅への犠飛で両チーム唯一の得点をたたき出した。
アテネ五輪日本代表で指揮官だった長嶋氏の前でのプレーに、谷は「長嶋さんが来ると気合が入りますから」。順調な調整ぶりの新戦力を、原監督は「うちの打線で右打者は大事。その一角を担う第一候補なのは間違いない」と、独特の言い回しで褒めた。
◎…内野の一角を狙う新人の円谷(青学大)と寺内(JR東日本)がそろって守備特訓を受けた。遊撃の位置で伊原野手総合コーチのノックを約45分間。泥だらけで球を追った。
「足が武器だけど、プロはあらゆる面でアピールしないと」という寺内に対し、打撃が売りの円谷は「初日より足の運びがバタバタしなくなったと言われた」と自信を深めていた。
◎…練習休みのこの日、原監督は宮崎市内の宿舎で、あと18勝と迫っている公式戦通算5000勝に「開幕から30試合の中で、この目標をつかみたい」と意気込みを語った。
原監督は選手、コーチ、監督として通算21年で1519勝にかかわってきた。「これまでの道のりはまさに巨人の歴史と伝統そのもの。節目のときに監督であることに誇りを持って、新しい歴史を築いていきたい」と力を込めた。
◎…第3クールを終了。天候に恵まれて順調にメニューを消化したが、二岡、門倉、上原と主力に故障者が出た。
原監督は二岡について「ゴンザレスと二遊間コンビが組めるなら練習させたかった。その矢先に戦列を離れたのは痛い」としながらも「悔いることなく、前に進みたい」と話した。
14日は練習休み。
◎…2年目の脇谷が左投手対策に取り組んでいる。特打ではコンパクトな振りで低く、強い打球を打ち「左投手に対して肩の開きを抑えないと。追い込まれても粘って出塁率を上げたい」。
新人だった昨季は途中から二塁の定位置に入り60試合に出場したが、今季はゴンザレスの加入で競争が激しい。内田打撃コーチは「左投手に対していかに自分のポイントで打てるかだ」と課題を挙げた。
木佐貫の速球を鋭く振り抜くと、打球は中前へ抜けた。巨人の今キャンプ初の紅白戦。高橋由は「4番・右翼」でフル出場し、第2打席でヒットを放った。打撃内容については「まだまだだね」と振り返ったが、表情には充実感がにじんだ。
ここ2年はけがに苦しみ長期離脱を繰り返した。昨年の春季キャンプは右足首の手術の影響で完全別メニューだった。自身の不振に合わせるようにチームも低迷。李承Yを筆頭に、移籍選手の目立つ打線の中で輝きを失っていた。 選手会長として責任は痛感している。「去年のキャンプは一緒にやれなかった。僕より年上の生え抜き選手はほとんどいなくなったし、元気を出していかないと」
1月には沖縄県で二岡と初めて一緒に自主トレし、お互いに生え抜きとしてチームを引っ張る意識を高めた。キャンプ直前には選手会合同自主トレを企画し、宮崎市に先乗り。ハイペースで調整してきた。
キャンプでは特打を繰り返し、1日に1300スイングを超える日もあるほど、バットを振っている。高橋由は「去年もこうやりたかった。今年は量をこなせているので体調的にもいい」。
故障の不安がなくなって動きに切れが戻り、首脳陣からは本来の右翼へのコンバートを告げられた。原監督は「このままの状態で坂を上がってくれたら」。守備力の復活にも期待が高まる。
頭には、遠ざかっている日本代表への思いもある。「シーズンで頑張って選ばれれば喜んでいきたい」。復活への道筋は見えた。巻き返しに向けて「まずはシーズンで好結果を出す」と力を込めた。
【写真】紅白戦の第2打席で中前打を放つ巨人の高橋由=宮崎市
◎…内海が紅白戦に先発し、2回を1安打無失点と好投した。直球主体に20球を投げ、高橋由からは空振り三振も奪ったが「投手の方が仕上がりが早いので、抑えたとは思っていない」。
昨季チームトップの12勝を挙げた左腕は、左打者の内角を突くことをテーマに順調に調整している。
「直球の感じはよかった。今できる投球はできたと思う」と手応えを感じていた。
◎…右ひじの不安などから2軍で調整している巨人の上原浩治投手が11日、ランニング中に右太もも裏につった感じが出たため、大事を取って練習を中止した。病院へは行かずに様子を見る。
8年連続の開幕投手が懸かる上原だが、これまでにも右太もも裏の肉離れを繰り返しており「怖かったからやめた。ペースは落とす」と話した。
また、二岡智宏内野手はこの日の紅白戦の守備で左太もも裏を痛めて途中交代。球団は「軽度の肉離れで12日は別メニューで調整する」と発表した。
◎…新キャプテンの阿部がマイクパフォーマンスで球場を沸かせた。フリー打撃前にマイクを握り「秋にはみなさんと幸せになりたい。(同じく宮崎でキャンプを張る)ソフトバンクは人が多いなあ。ソフトバンクもいいけど、ジャイアンツにも来てください。最高!」。
フリー打撃と特打を終えると、今度は即席サイン会。
疲れがたまる時期のはずだが、阿部は「面白そうだからやった。喜んでくれればいい」と表情は明るかった。
【写真】マイクパフォーマンスで観客を沸かせる巨人新キャプテンの阿部=宮崎市
◎…ハイペースで調整中の門倉がフリー打撃に初登板。主軸打者を相手に約60球投げ、二岡からは外角ストレートで2球続けて見逃しストライクを奪うなど好調さをアピールした。
両コーナーへの制球をテーマにしたという門倉は「まあまあだったが、まだ中に入る球がある。打者が立つとやっぱり力みが入るね」と苦笑い。原監督は「メニューを着実に消化して前へ進んでいる。心配をかけない投手だね」と満足そうだった。
ブルペンでの投球が100球を超えた時、久保は本来より腕の位置を下げ、横手で投げ始めた。指導していた原監督は目を見開き、「そっちの方が投げやすいか。いいじゃないか」。中継ぎ右腕の突然のサイドハンド挑戦だった。
首脳陣にも事前に伝えなかった試みは、以前から久保の頭の中にあったという。「斎藤さん(現投手コーチ)が横手にして成功しているので迷っていた。踏み出す勇気がなかったが、阿部さんがやってみろと言ってくれた」。横手からの40球は、決断を後押しした阿部のミットに制球良く収まった。
背景にはソフトバンクから加入した吉武の存在がある。「同じタイプで実績が上。生き残りを考えれば、違うタイプになった方がいい」と久保。
高い身体能力を持ちながら、伸び悩んでいた状況を打破するために踏み出した一歩。尾花投手総合コーチは「器用貧乏にさえならなければいい」と話したが、久保は「やるしかない」と力強かった。
【写真】ブルペンで原監督(左)とサイドハンドに挑戦する巨人の久保=宮崎市
◎…初めて1軍キャンプでスタートした2年目の辻内が左ひじ痛のため、2軍で調整することになった。
辻内は前日のブルペン入りを回避し、この日のフリー打撃登板も取りやめた。尾花投手総合コーチは「炎症を治すのが先決」と話した。(宮崎市)
◎…内海がフリー打撃に初登板。谷と清水に伸びのある直球を33球投じ、順調な調整ぶりを披露。「久しぶりに打者を相手に投げ、楽しかった」と笑顔で話した。
昨季はチーム最多の12勝をマーク。今季の活躍が楽しみな内海に対し、オリックスから移籍した谷は「いい球を投げていた」と感心しきり。その左腕は、11日から始まる紅白戦の登板を目標に「また、新たな気持ちで先発枠を奪うつもりでやる」と気合を入れていた。
【写真】フリー打撃に登板し順調な仕上がりを見せた巨人の内海=宮崎市
◎…新外国人ホリンズがフリー打撃で柔軟な打撃を見せた。真田を相手に7スイングし、痛烈な打球が5本。そのうち2本は中堅と右翼のスタンドへ。
ホリンズは「球種が伝えられていたから、ただの練習。これからどんどん良くなる」と涼しい顔だったが、右打者でコースに逆らわずに中堅から右へ強い打球が飛ばせるのは魅力。原監督は「何が作用したのか、きょうの打撃を見る限り、目を見張るものがある」と話した。
◎…二岡が守備練習で打球を右手親指に当て、そのまま練習を切り上げた。原監督は「つめもはがれていないし、打撲というところ。大事には至らないと思うが、明日次第だ」と説明した。
打者の内外角を突く速球は鋭く、左打者はバットを出せない場面もあった。巨人の新人左腕、金刃がフリー打撃に登板し、初の実戦形式の投球で大物の片りんをのぞかせた。
マウンド前にネットを置いての投球は不慣れなため、最初は制球に苦しんだ。しかし、尻上がりに調子を上げ、ストレート44球のうち見逃しストライクが6球。金刃は「左打者の外の球は感触が良かった。下半身ができてきて、最後はイメージ通りだった」。右打者の矢野からも内角球でバットをへし折り、球威のあるところを見せつけた。
立命大から希望枠で入団。現在は直球主体でフォーム固めをしている最中だが、尾花投手総合コーチは「いい球を投げている。球の質がいい」。多彩な変化球を持つだけに期待が膨らむ。その一方で「プロは、アマよりストライクゾーンが狭く、戸惑うかもしれない」と同コーチは不安材料も口にした。
11日からは紅白戦がスタートし、より厳しい目が注がれることになる。金刃は「結果を出さなきゃいけない立場なので、それに向けて投げ込む」と気合十分だった。
【写真】フリー打撃に登板し力投する巨人・金刃=宮崎市
◎…前日に来日したばかりのテスト選手、マーク・クイン外野手がさっそくフリー打撃。コンパクトなスイングから鋭い打球を披露した。
大リーグ経験のある32歳は、地元ロサンゼルスで日本の夜に合わせて睡眠を取りながら、打撃練習をしてきたという。原監督は「紅白戦での起用も選択肢の一つ」と話した。(宮崎市)
読売巨人軍の「ふれあいベースボールキャラバン」は、宮崎市のサンマリンスタジアム宮崎の芝生広場であった。同市内海地区の家族連れら90人が参加。球団OBの指導でキャッチボールやノックなどを通じて、野球に親しんだ。
所憲佐、香坂英典さんら同球団OB4人が指導。参加した4歳から12歳までの子どもたちは、ほとんどが野球初体験とあって、けがのないようゴム製の軟らかいボールを使ったキャッチボールやノックに挑戦した。子どもたちが上手に捕球するたび「ナイスキャッチ」と声が上がっていた。
内海小1年、高橋優介君(7っ)は「優しく教えてくれた。ボールを投げるのが一番楽しかった」と笑顔を見せていた。
◎…2軍キャンプの上原は「周りを気にしなくていいので、ファームへ来て正解だった。順調です」と調整ぶりを口にした。
昨季末に痛めた右ひじの不安と、自主トレで左ふくらはぎの張りを訴え、ルーキー時代以来の2軍スタートを志願していた。現時点で「左脚(の回復具合)は4割程度。投げる方も同じくらいなので、飛ばし過ぎないようにする」とブルペン入りの時期は未定という。
プロ野球の春季キャンプイン後、初の日曜日となった4日、県内のキャンプ地は多くのファンでにぎわった。
福岡ソフトバンクホークスのキャンプ地、宮崎市跡江の生目の杜運動公園には、約2万7000人のファンが訪れた。800台収容の駐車場は、福岡、鹿児島ナンバーなどの県外車で、午前10時には満車状態になった。
スタジアムはノックを受ける選手に視線を送ったり、サインや握手を求めるファンでぎっしり。グラウンドに復帰した王監督にも熱い声援が送られた。
福岡県宮若市、主婦野口秀子さん(36)は「王監督も元気そうで安心しました。キャンプは選手と身近に触れ合えて楽しい。今シーズンはホークスに復帰した小久保選手の活躍で優勝してほしい」と話していた。
5日は、ホークスと宮崎市でキャンプ中の巨人軍の一軍、南郷町の西武ライオンズ、日南市の広島カープ若手の練習は休みになっている。
◎… 巨人のブルペンで村田バッテリーコーチから「(阪神の)ウィリアムスみたいにな」と声が飛ぶ。プロ19年目の左腕、前田が上手投げから横手投げへの転向に挑んでいる。この日はフォーム固めに取り組み、約70球。交えたスライダー、シュートは鋭く曲がり、落ちた。
昨季はリリーフとして要所で踏ん張れず、28試合の登板で勝ち星なしの防御率7.23。抑えるべき左打者にも打ち込まれる場面が目立った。左を抑えることが生き残る道―。首脳陣から助言を受け、ワンポイントとして左打者に、より打ちづらい投球フォームを求めた。
8月で37歳を迎えるベテランの挑戦。尾花投手総合コーチは「いい球を投げるよ」と評価し、ウィリアムスが理想かと聞かれると「いいね。なってほしい」。前田は「今年駄目ならやめる覚悟。現役を続けられるなら右でも横でも投げる」と決意を語った。
◎…キャンプ2日目。巨人のベテラン豊田が早くもブルペン入りし、順調な滑り出しを見せた。捕手を立たせ、切れのいい速球を30球。尾花投手総合コーチの助言でフォームの微調整も行ったが「自分のイメージとコーチの見た目にまだ違いがあるね」と笑みを浮かべた。
例年スロー調整する豊田にとって、この時期にブルペンで投げる意味は大きい。西武からフリーエージェント(FA)で移籍した昨季は抑えとして期待されながら、春季キャンプ前に左足の張りを訴えて2軍スタート。シーズンでも本来の力を出せず、7月に右肩痛で2軍落ちするなど1勝4敗13セーブに終わった。
失った信頼と抑えの座。雪辱を期す今季に向け、昨年12月上旬からグアムで約3週間、下半身を鍛えてキャンプを迎えた。「去年に比べたら何とか投げられているんでね」。表情には自信がにじむ。
尾花コーチは「今年はこっちが抑えなきゃいけないくらいペースが早い。意気込みを感じる」と目を細め「去年のようなことはない。抑えのスペシャリストだからね」と早くもストッパーの復活に太鼓判を押した。
◎…フリーエージェント(FA)宣言で横浜から移籍の門倉は、2日連続のブルペンで内外角にきっちり100球を投げ込んだ。捕手が阿部だったことに「正捕手が受けてくれたので気合が入った」。
先発の柱として活躍が期待されるベテランは「テーマは両サイドへの投げ分け。ちょっとペースは早いが、4月にしっかり投げられるようにしたい」と話した。
チームは変わっても、ボールを射ぬくような鋭い眼光は同じだ。44年ぶりの日本一を置き土産に、フリーエージェント(FA)宣言して日本ハムから巨人に移った小笠原は「ルーキーのような、新鮮な気持ちで入りました」とキャンプ初日を振り返った。
5日間の合同自主トレでは、片手でのティー打撃に多くの時間を割き「体に“これからバッティングをするぞ”という信号を送った」という。この日、2人同時に行ったフリー打撃では、右方向、左方向へと打球を打ち分けながら調整した。
時間をかけて打撃フォームをつくり上げていくのは、新チームでも同様だ。移籍時にそり落としたひげとともに、トレードマークのフルスイングが見られるのは、3月になってからのようだ。
昨年、本塁打王と打点王に輝いた打力だけでなく、ゴールデングラブ賞6度の守りにも期待は高い。巨人では三塁を任される予定で、小ぶりのグラブを手に、精力的にノックを受けた。
日本ハム時代の沖縄と違い、宮崎の寒さに戸惑いながらも、合同自主トレを通じてチームにはすっかり溶け込んだ様子。前夜のミーティングで、原監督の「全員で新しい歴史をつくろう」との呼び掛けに「自分たちで新しいものをつくっていくのは大事。目的意識を高め、あらゆる状況を想定していかないといけない」と応えた。
チームの再生を託されたベテランは「期待が大きくプレッシャーもあるが、やりがいもある。1年間、常にフィールドに立てれば結果はついてくる」と表情を引き締めた。
プロ野球は1日、12球団が国内外で一斉にキャンプインした。
宮崎市のソフトバンクでは胃の全摘出手術を受けた王貞治監督が約7カ月ぶりのユニホーム姿で指揮し、巨人から復帰した小久保裕紀内野手らが加入した打撃陣を熱心に見守った。沖縄・久米島では楽天のルーキー、田中将大投手(北海道・駒大苫小牧高)がプロの第一歩を踏み出し、ブルペンで約60球を投げた。
エース松坂大輔投手が抜けた西武(宮崎・南郷町)は初日からほとんどの投手がブルペン入り。巨人から移籍した横浜(沖縄・宜野湾)の工藤公康投手は大矢明彦新監督を相手に約80球の投球練習。沖縄・宜野座の阪神では、新ユニホームに身を包んだプロ16年目の金本知憲外野手が抑えめの調整で始動した。
2年連続日本一を目指す日本ハム(沖縄・名護市)は、引退した新庄剛志選手の背番号1を受け継いだ森本稀哲外野手が明るいムードでチームを引っ張った。リーグ2連覇に挑む中日(沖縄・北谷町)は川上憲伸、岩瀬仁紀ら主力投手全員がブルペンに入り、低迷脱出を図る巨人(宮崎市)は新戦力の小笠原道大内野手らがフリー打撃で汗を流した。ロッテはオーストラリアで始動した。
2008年北京五輪出場を目指す日本代表の星野仙一監督は、2日から春季キャンプ視察を始める。
プロ野球春季キャンプが1日に一斉スタートする。31日までに12球団はキャンプ地へ移動。同日、本県に巨人(宮崎市・総合運動公園)、ソフトバンク(同・生目の杜運動公園)、西武(南郷町・南郷スタジアム)、若手中心の広島(日南市・天福球場、東光寺球場)の4球団が入った。
3年連続プレーオフで敗れたソフトバンクは、7カ月ぶりに指揮を執る王貞治監督をはじめ今季から古巣復帰の小久保裕紀内野手、昨季投手タイトルを総なめにした斉藤和巳ら主力が勢ぞろい。王座奪還へ意欲をみなぎらせた。
1年目の昨季、62試合に登板し新人最多登板記録を塗り替えた藤岡好明投手(宮崎日大高出身)は「セットアッパーとして日本一に貢献したい。課題を修正し新しい自分を見つけたい」とさらなる飛躍を誓った。プロ6年目を迎える井手正太郎外野手(日南学園高出身)は「ことしはA組スタート。定位置確保へしっかりアピールしたい」と闘志を燃やしていた。
巨人は主力選手が26日に合同自主トレーニングのため本県入りしており、原辰徳監督や清武英利球団代表ら10人が歓迎セレモニーに出席。原監督が「日本一へ体力、鋭気を養いたい。声援をよろしくお願いします」と5年ぶりのV奪回へ表情を引き締めていた。
西武の赤田将吾(日南学園高出身)も元気な姿で地元入り。今季から選手会長としてチームを引っ張るだけに「昨年は悔しい思いをした。そのためにも充実したキャンプを送る」と気合十分の様子だった。
オープン戦は24日から始まり、公式戦はパ・リーグが3月24日、セは同30日に開幕する。
◎…宮崎入りした原監督は宿舎での全体ミーティングで「このキャンプでは阿部新キャプテンを中心に全員が協力し合って目標に向かってほしい。新しい歴史をつくっていこう」と語りかけた。
指揮官に名前を挙げられた阿部も「今年はファンを幸せにすることを目標に頑張っていこう」と力強くあいさつし、選手を鼓舞した。
外国人選手らを除く巨人の1軍キャンプメンバー33選手が26日、一足早くキャンプ地の宮崎入りし、合同自主トレーニングを開始した。選手会長の高橋由は「あくまでキャンプに向けた準備だが、早く顔合わせをしたかった」と話した。
2月1日から始まるキャンプでは、例年より早く実戦形式の練習をするという原監督の方針が伝えられている。主力選手にも早めの調整が求められ、合同で自主トレを行うことになった。
この日は県総合運動公園の木の花ドームで約2時間、キャッチボールやトスバッティング、ノックなどで汗を流した。小笠原、谷、門倉の新メンバーも、それぞれ軽快な動きを披露した。
小笠原は「チームに早く溶け込め、刺激しあってやれる。特別なことをやるつもりはないが、周りも参考にしてくれればいい」と話した。