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サーフィンWG

2019年9月10日
◆人の流れ活性化する好機だ◆

 宮崎市の木崎浜で開かれているサーフィンの世界選手権「ワールドゲームス(WG)」。2020年東京五輪で正式競技になったサーフィンの各大陸予選を兼ね、世界トップレベルの選手が集結。最高峰の技を目当てにファンが訪れている。「スポーツランドみやざき」の主軸を成す野球、サッカーといった競技にサーフィンが新たに加わり、認知度を上げる節目になりそうだ。

 「宮崎の波は多種多様で、初心者からベテランまで幅広く楽しめる。いろんな波が年中あるのが魅力」と話すのはサーフィン歴25年の宮崎市の女性(48)。国内外を回った結果、宮崎の波にほれ込み移住してきた仲間が多くいるという。

 木崎浜をはじめ日向市のお倉ケ浜など、県内には国内屈指のサーフポイントが点在する。中でも木崎浜は1990年に世界アマチュアサーフィン選手権大会が開かれ、国際大会の実績が豊富だ。2017年、日向市であった世界ジュニアサーフィン選手権の際、国際サーフィン連盟のフェルナンド・アギーレ会長らが木崎浜を視察。空港からのアクセス、受け入れ態勢が評価されWG開催地に決定した。

 美しい海岸も評価の対象になったのは言うまでもない。サーファーらが長年、県内各地でビーチクリーン活動を展開してきた賜物(たまもの)だ。県サーフィン連盟の中村義浩理事長は「自然相手のスポーツだからこそ、海の美しさと怖さ、偉大さをリスペクトしている。海を美しく保つのは大前提だ」と話す。

 県外サーファーからは「広いエリアでゆったりとサーフィンができる」「マナーが良い」などの声も聞かれる。美しい海岸を守る意識やマリンスポーツを快適に楽しむマナーも、本県から同時に発信したいところだ。

 WG会場にはサーフィン移住を主眼に置くブースが設けられた。県が行った移住相談者への聞き取り調査では「サーフィン」が目的の上位に挙がる。移住・定住の支援策と合わせ、仕事や住居、教育などの生活情報を届け、本県への人の流れを活性化させたい。

 マリンスポーツは今後、スポーツランドみやざき構想の大きな推進力になるだろう。それを実現させるためには、課題として残るサーフポイント周辺の施設整備が欠かせない。道路や駐車場、トイレや電気設備など遅れが目立つのが現状だ。

 県内では学校の特別授業や部活動、スポーツ少年団など、サーフィンに親しむ機会が増えてきた。本県選手層の厚みを増し宮崎の海の魅力を広くアピールするために、WGで築いたノウハウを今後に生かし、早急にハード整備に着手したい。

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