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丸山議員に糾弾決議

2019年6月11日
◆全会一致の意思極めて重い◆


 衆院は本会議で、北方領土へのビザなし交流訪問の際、戦争で領土を取り返すことの是非に言及した丸山穂高衆院議員=日本維新の会を除名=に対する糾弾決議を可決した。「品位のかけらもない議員の存在を国内外に知らしめ、本院の権威と品位を著しく貶(おとし)める結果となったと言わざるを得ず、国会議員としての資格はないと断ぜざるを得ない」。強烈な非難の言葉で進退を判断するよう促した。与野党が全会一致で示した意思は極めて重い。


群を抜く不見識発言


 言うまでもなく、憲法9条は紛争解決の手段として戦争を永久に放棄することをうたう。安易に戦争を口にする無神経さは、政治家のこれまでの失言と比べても質の悪さは群を抜く不見識なもので、本人が持ち出す「言論の自由」で許容できるものではない。


 元島民らを傷つけただけでなく、北方領土問題の解決に向けた環境整備の一環で実施されているビザなし交流を台無しにしかねない行為である。領土交渉でロシア側が態度を硬化させる口実にする恐れもはらむ。


 しかも、国後島訪問時にはコニャック10杯以上を飲み宿舎で下品な発言を繰り返し、禁止されていた外出をしようとして他の参加者ともみ合いになったことも新たに発覚した。国会議員の資質が決定的に欠落しているのは明らかだ。


 丸山議員は国会に提出した弁明文書で「決議は、多数者が前例なしに人民裁判的な決定を行う言論府になると危惧される事態だ」「進退は議員自身が判断すべきで、最終的には選挙での有権者の判断によるべきものだ」と反論し、辞職を拒否している。


速やかに辞職決断を


 自身のツイッターに寄せられた一部の意見だけに耳を傾け大局を見失っていく姿は、大いなる勘違いであり、ツイッター政治がもたらす負の側面が表れたと言えるかもしれない。


 当初、維新も含む野党は議員辞職勧告決議案を提出したのに対し、与党はけん責決議案を主張した。法的な拘束力はないとはいえ、議員の発言を理由に辞職勧告をした例がないからだ。ただ、国会の意思を明確にすべきだと与野党が折り合った。それだけ重大な言動と受け止めたのである。確かに、議員辞職勧告決議は多数による少数勢力排除につながりかねない危険性がある。


 議員の身分は軽くない。だからこそ、個々に厳しい自己抑制が求められる。決議に追い込まれるほどの事態を招いた自身の立場を認識し、出処進退を判断できる思慮分別は議員に不可欠な条件だ。裏返せば候補者を擁立する政党の責任も生じる。与野党からレッドカードを突きつけられた以上、国会で活動する舞台は限定されよう。それでも議員にしがみつき、国会を欠席しても歳費をもらい続けることは本意ではないはずだ。速やかに議員辞職を決断すべきだ。

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