ホーム 社説

10連休対策

2019年4月11日
◆長期化より平準化再考せよ◆

 27日から10日間連続の休みという人も多いだろう。10連休は、天皇の即位について「国民こぞって祝意を表する」ため祝日ができたことに伴う今年だけの措置だ。旅行などを企てる人もいる傍ら、異例の長期だけに医療や保育、ライフラインなどで支障が出かねない。政府は「万全を期す」と対処方針をまとめ、電気やガス、水道、金融機関など関係事業者に体制整備を依頼した。

「歓迎する」は5割弱

 本県では、休日に地域の診療所が持ち回りで「在宅当番医」として診察にあたる態勢がとられ、その情報は県のホームページ(HP)に「10連休中における県内の医療提供体制について」と案内しているほか、本紙の紙面でも確認できる。10連休中も通常の休日と同じ対応になる予定だが、かかりつけ医の連休中の休診日などを確認して事前に必要な情報を集めて確認しておきたい。

 通常、一部の保育所や幼稚園は土曜日も開所するが、日祝日は休み。これでいくと、今回は4月27日以外の9日間は利用できない。休めない保護者は子どもの預け先を探す必要があり、悲鳴を上げる。国は一時預かりする保育施設への補助を加算して十分に確保するというが、どれだけ提供されるのかはまだ見えていない。国の一律対応は難しく、自治体ごとに対応が分かれそうだ。

 宮崎日日新聞社が宮日ネットリサーチを利用して2月に行ったアンケートでは、10連休を「歓迎する」と答えたのは47・5%にとどまった。歓迎しない理由にはやはり、「保育園が休園になり預け先に困る」「病気のときに不安がある」が並んだ。このほか「サービス業で10連勤が予想される」「仕事が滞る」「職場が休みになり収入が減る」など仕事上の不安も目立った。

行楽地の混雑が心配

 経済の動向にも注視が必要になる。金融機関や証券市場が休むと事業者の資金繰りや株価への影響が心配だ。工場の稼働日数が減り生産量が戻らなければマイナス影響になる恐れもある。一方、レジャーや外食など消費が押し上げられるプラス影響への期待もある。

 いつものゴールデンウイーク(GW)と同様に、多くの行楽地に観光客が訪れ、高速道路の渋滞が頻発する事態が予想される。GWのような需要のピークと閑散期の差が大きいため、ホテルなどの観光産業は正社員を増やしにくい実情がある。

 10連休を契機に、GW、お盆、年末年始と同じ時期にこぞって休むことのデメリットにも目を向けるべきだ。改善策として、ピークをなだらかにするなどの「平準化」を進めるため、休日の取り方を再考するよう提案したい。

 政策的に連休をつくるより休み方の改革を進める方が、観光地の混雑を緩和し旅行を楽しめそうだ。雇用も安定し、観光を基幹産業にすることにも役立つはずだ。

このほかの記事

過去の記事(月別)