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都城市の発展加速へ

2019年1月4日
◆中核施設と道路で相乗効果◆

 都城市長年の懸案だった中町の旧都城大丸跡地利活用は昨年4月、中心市街地中核施設「Mallmall(まるまる)」公共部分オープンにより大きな一歩を踏み出した。子育て世代活動支援センター「ぷれぴか」や創業支援機能を備える「未来創造ステーション」、屋根付きのまちなか広場などが集約され、市民活動の展開を支える。市内外から視察も相次ぎ、今年も市の魅力を発信する核拠点として存在感を示し続けそうだ。

入り込み数押し上げ

 施設群の白眉は市立図書館=写真。商業施設をリノベーションした一部3階、延べ床面積8046平方メートルの施設は蔵書30万冊を誇る。内外装ともに趣向が凝らされ、グッドデザイン賞や木材利用優良施設コンクール審査委員会特別賞などを相次いで受賞した。旧図書館利用者の新規登録が年平均2千人だったのに対し、新館は昨年末段階で8500人を超えた。昨年12月31日時点の来館者は約87万人と、月平均10万人超が訪れる。Mallmall全体では約140万人に上っており、中心市街地の入り込み数増への貢献は明らかだ。

 都城まちづくり株式会社などによる、近隣商店街の回遊性を高める施策も進む。まちなか広場では月ごとのマルシェのほか、3カ月に1度、出店数やエリアを増やす「拡大マルシェ」を開催。多くの女性客や家族連れが訪れ、にぎわいを創出する。ただ、誘客の両輪となるべきホテルなど民間施設の開業は、予定の今年12月からずれ込む見通し。市中心部への新規出店促進も併せ、商業再生に向けた取り組みが引き続き求められる。

新陸上競技場推進を

 2026年に本県で開催予定の2巡目国体に絡み、同市の山之口運動公園への新陸上競技場整備を計画する県と、再考を求める一部競技団体との議論は平行線をたどっている。市は遅滞なく進めるよう県に求める立場だ。市議会は南海トラフ巨大地震に向けた後方支援体制構築などを論拠に、県が公表した基本計画案に基づいて円滑に事業を進めるよう主張する。「開会式会場、陸上競技種目の開催会場として早期に決定することを強く求める」との意見書を全会一致で可決。河野知事も知事選を通じ、方針を維持して競技団体側の理解を求める方向性を示した。

 この問題では、都城への交通アクセスが課題視された。池田宜永市長は「都城志布志道路の整備が進めば、南九州全域からのアクセスに恵まれたスポーツ拠点になる」と述べた。都城志布志道路(44・0キロ)は国と本県、鹿児島県がそれぞれ事業を進め、年度内に市内の横市-平塚(2・8キロ)が開通する見込み。供用率は52%になる。国の事業区間である乙房-横市(3キロ)が供用開始となる21年度には58%強の供用率になる。

 防災、経済、医療の道だけではない。観光、スポーツの面でも期待は大きく、重要度は増すばかりだ。全通へ加速する朗報を聞きたい。

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