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北海道で震度7

2018年9月8日
◆大規模電源の弱さ露呈した◆

 未明の北海道を最大震度7の地震が襲った。

 大規模な土砂崩れが起こり家屋がのみ込まれるなどして、亡くなった人やけが人が出た。

 震源から離れた大都市・札幌でも道路の隆起や陥没が相次いだ。道内全ての火力発電所が停止、大手電力会社の管内全域で停電するという前代未聞の事態となり、日本の電力システムの弱点があぶり出された。

発生確率過信するな

 今回の地震は、地下37キロで断層がずれた内陸直下型だったとみられる。日本の内陸で起こる地震の震源は普通、20キロより浅い。それより深いと岩石の温度が高くなり変形しやすくなるため、地震を起こすエネルギーを蓄えられないからだ。

 ところが、今回の地震が起きたと考えられる「石狩低地東縁断層帯」では、20キロを超える深い場所で地震が起こる傾向にある。その理由はよく分かっていない。

 この断層帯は南北に延び、「主部」と「南部」からなる。政府の地震調査委員会の評価によると、30年以内に大地震が起こる確率の高さは、南部が上から2番目の「やや高い」で、主部はその下のランクだった。

 地震の直前予知は不可能であり、発生確率を示す予測もあまり当てにならないことをあらためて認識する必要がある。政府の評価で最高ランクではないから大丈夫だと、決して考えてはならない。

 震度7が観測されたのは阪神大震災以降6回目。熊本地震では2度も起きた。不意を打つ脅威に備え何をすべきか、家庭や地域で話し合い、実行に移してほしい。

広域停電で都市混乱

 震源の近くにある北海道電力苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所が地震のため緊急停止。道内全ての約295万戸が停電し、役所や交通機関などインフラ機能がストップした。新千歳空港も閉鎖を余儀なくされた。

 電力会社が送る電気はプラスとマイナスが常に入れ替わる交流で、1秒間に入れ替わる回数を周波数という。周波数が乱れると電気製品に悪影響を及ぼす。一定に保つには電力の需要と供給を一致させないといけない。

 緊急停止で電力供給が大きく減り、周波数の乱れによる発電機の損傷を避けようと他の3カ所の火力発電所も停止し、広域停電になった。1カ所の大規模電源に頼るシステムの弱さをさらけ出した格好だ。

 電力自由化が進んだ欧米には、大きな送電網で電力を融通し合うシステムがある。ネットワークが大きいほど、広域停電は起こりにくい。

 北海道だけの問題ではない。自然災害の多い日本では、電源を1カ所に集中させるリスクは大きい。泊原発の周辺で、事故時に不可欠な放射線監視装置(モニタリングポスト)の一部が停止したことも問題だろう。東日本大震災で学んだ教訓を忘れてはいないか。

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