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施設と道開く都城

2018年1月5日
◆人や車の流れ変化に希望を◆

 都城市で2011年の年頭に都城大丸が突然閉店してから7年。中町の大丸跡地では現在、黒い外壁の真新しい建物を見ることができ、建物内部では設備の設置作業が行われている。官民で整備する中核施設の一部で、今春の開業に向けた準備が最終段階に入っているのだ。これら新たな施設や道路の利用が始まる同市ではことし、人やモノの流れが変わりそうだ。

まちなかに新規出店

 大丸跡地で整備が進むのは、中核施設「MALLMALL(まるまる)」の公共施設部分で、「子育て世代活動支援センター等複合施設」や新市立図書館、屋根付き広場など。国道10号沿いの跡地一帯には都城郵便局、同市ウエルネス交流プラザなどの施設があるものの、都城大丸閉店後は閑散とし、近隣商店街では店主の高齢化などで閉店が続いた。

 しかし中核施設開業による商機拡大への期待や、市が補助金を出して取り組む都市再生策「リノベーションまちづくり」などの効果もあり、この2年間で20件以上が新規出店した。15年に都城商工会議所が採用し、開店支援を行っているタウンマネジャーの役割も少なくないとみられる。

 スーパーマーケットなどが入り、当初は公共施設と同時オープン予定だった民間部分は、柱となるホテル事業の委託企業変更などで来年末に開業がずれ込んだ。それでもMALLMALLの部分開業は、中心市街地での新たな核施設の誕生にほかならない。市、商業団体はこの好機に市民の利用や回遊を促し、まちなか再生に意欲を持つ若者らへの出店支援策を切れ目無く打ち出すべきだ。

予算増える志布志道

 1995年に建設が始まった都城志布志道路。都城市高木町の宮崎自動車道都城インターチェンジ(IC)と鹿児島県志布志市の志布志港を結ぶ延長44・0キロの自動車専用道路で、国、本県と鹿児島県がそれぞれ事業を進める。その新幹線道で2月初旬、本県で6年ぶりの開通区間となる梅北-金御岳(2・5キロ)の利用が始まる。

 同区間の利用開始で全線のうち15・8キロ、本県区間(21・9キロ)では7・5キロが開通することになる。供用率は、ともに35%前後。まだまだ先は長いという見方もあろう。しかし本年度内に志布志市内の区間(4・3キロ)、来年度には都城市の南横市-平塚(2・8キロ)も開通予定で、一挙に52%まで増え5割を超えることになる。

 さらに本年度当初で87億円(前年度比36%増)と同道路への国の予算はここ数年増え続け、特に国施工区間(都城IC-五十町、13・4キロ)は4年前の7倍に達し事業の進ちょくが期待される。

 延伸した都城志布志道路を利用し人やモノが行き交い、訪れた人たちが中心市街地を回遊する-。都城で、そんな光景が夢物語でなくなる日が確かに近づいている。この一年、人通りと車の流れの変化に希望を見いだしたい。

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