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病は気から?

2020年1月14日
 昨年暮れに最も盛り上がった話題が吉野彰さんのノーベル化学賞受賞だ。毎年のように日本人の受賞者が輩出しているのは素晴らしい。そして、技術立国を目指す上でもう一つわが国が誇るべき快挙がある。

 パロディーというべきイグ・ノーベル賞でも日本人が13年連続受賞したことだ。ユニークな科学研究などに贈られる賞。マーク・エイブラハムズ著「イグ・ノーベル賞」を見ると、思わず笑ったり奇妙に見えたりしても科学の底上げに貢献した研究が並んでいる。

 その中で公衆衛生賞「BGMが風邪を予防することの実証」に注目した。米国の科学者による研究で「エレベーターの中で流れているBGMが免疫グロブリンAを刺激し、風邪の発病を防ぐ可能性を発見した」という。暗い音楽よりもいわゆる環境音楽が効果あるそうだ。

 2013年のイグ・ノーベル賞、帝京大医学部准教授・新見正則さんによる「マウスとオペラ」も似ている。心臓移植したマウスにオペラを聴かせたら、免疫反応を抑える細胞が増えて3倍以上長生きした。人間も同様効果があるかは分からないが、新見さんは「病は気からはうそではない」と話す。

 風邪やインフルエンザが流行中。峠は越えたとみられるが、本県全域で注意報レベル基準値を超えている。好きな音楽を聴くと抵抗力が増す、とは保証できないが、予防にこれほど楽な方法はなかろう。むろん手洗いやうがいなど基本的な予防法は忘れずに。

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