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グリスロ

2019年12月10日
 グリスロはもう体験しただろうか。電気自動車「グリーンスローモビリティ」のこと。宮崎駅前から高千穂通りを進み、若草通り東入り口を回って再び駅へと宮崎市の中心市街地を周遊している小型バスだ。

 駅前では複合商業施設アミュプラザ宮崎が建設中。商業地の中心である橘通り周辺の再浮揚を図る市としては、いかに二つの核の間を買い物客らに行き来してもらうかが課題だ。グリスロは新たな移動手段の提案として、実用化を見据えた試験運行を行っている。

 乗客定員は8人。週末に6カ所ある停留所の一つで待ったが、無料のせいか親子連れらで行列ができる人気。2台が走るが平日にやっと乗れた。約1・2キロの周回に約20分。狭い車内に客は向かい合わせで座る。車体側面が開放されて、西部劇で見る幌(ほろ)馬車に乗った気分。

 走行音は小さい。植栽が豊かな商店街をとことこ走ると異国に迷い込んだようで楽しい。だが車の多い高千穂通りでは交通の流れを妨げる。今は珍しいが、この短いコースにのんびりした周遊バスが必要か議論を呼ぼう。ただ、こういうスローな車の存在が許される交通社会であってほしいとは思う。

 7年前に宮崎商工会議所が試験運行した周遊バスにも乗ったが、利用率は低かった。あの頃と状況もバスも違う。アミュプラザが未知数の下では、コース、料金、運行本数など判断しがたいが、乗ってみて市街地の交通手段を考えるヒントになる。15日まで。

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