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政局が止まって見える?

2019年11月30日
 「打撃の神様」といえば熊本県人吉市出身の故川上哲治氏のこと。筆者には残念ながら現役でバッターボックスに立つ姿の記憶はないが、絶好調時にはボールが止まって見えたという恐るべきスラッガーだ。

 偉大な野球人の生誕100年を記念した特別展が出身地の人吉クラフトパーク石野公園・道の駅人吉で開かれている。熊本日日新聞によると巨人の永久欠番となった背番号「16」のユニホームやV9戦士から寄せられたエピソードなど約150点を展示している。

 岩下守道という野球選手を知る人は相当な野球通だ。「川上哲治の影武者」と呼ばれた巨人控えの一塁手。川上引退で正一塁手になれるはずだったが入れ替わりで王貞治さんが入団してきたためその座を得ることはなかった(杉村喜光編著「異名・ニックネーム辞典」)。

 衆院議員任期の折り返し点を過ぎたが自民党内には、このところ凡打続きの安倍首相を押しのけて、その座を奪おうという気骨のある政治家の姿が見えない。じっと禅譲を待つ影武者のような人の名前が挙がるばかりだ。これがプロ野球界ならば人気低迷、ファンから見放されることは確実である。

 川上の立場からすれば選手としての旬が重なる岩下は抑えられても、若い王の台頭は防げなかった。「ポスト安倍は安倍しかない」で重鎮議員の意見が一致したとかいう裏話が流れる政界だ。首相の目には後釜をめぐる動きがまだ止まって見えるはずである。

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