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内定式

2019年10月7日
 出勤途中、駅前のバス停でスーツ姿の若いグループを見掛けた。会社訪問や説明会に向かうお決まりの黒や紺系の服装なのだが雰囲気が何となく違う。顔見知り同士が打ち解けた表情でおしゃべりしている。

 何となくほっかりとした日なたのような雰囲気の中に若干の緊張感が漂う。こちらも急いでいたので確認したわけではないが内定式に向かう学生たちではないかと推測した。2020年に入社する大学生らへの採用内定が今月初め、主要企業で正式に解禁された。

 筆者もそうだがアンケートへの回答用紙や生命保険加入のための書類等の職業欄には「会社員」と記入する。おおざっぱだが間違いではない。何の疑問も抱かずそう思ってきたが作家の三浦しをんさんは「世の中に会社員という職業はないのではないか」と疑問を呈する。

 ひとくちに「会社員」といっても業界によって千差万別だし、また同じ会社でも配属された部署によって業務内容も働き方もまったく違う。ただし「おのおのが自分の持ち味や経験や知識や技術を活(い)かして仕事にあたっている」(三浦しをん著「ふむふむおしえて、お仕事!」)点だけは共通する。

 「マイナビ」調査によると8月末時点の大学生と大学院生の内定率は82・6%。売り手市場で大半の学生が会社員になれるが肝心なのはどんな会社員になるかだ。何をやりたいかはっきりしたイメージを持って準備すれば半年後にいいスタートが切れるだろう。

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