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山ではヘルメットを

2019年9月10日
 山の日(8月11日)はとうに過ぎたが、登山客が増えるのはこれから。秋が本格的なシーズンになる。登山での注意事項は数多く言われているが、あまり重視されていないヘルメットの必要性も強調したい。

 先月末、富士山の山梨県側登山道の頂上付近で落石により20代の女性が死亡する惨事があったからだ。石は頭や胸に当たったとみられる。テレビで見ると富士山の登山道は大小の岩や石が散乱する、いわゆるガレ場が多いようだ。本県にとってもよそ事ではない。

 県内の登山愛好者がよく出かける霧島、九重や阿蘇でもガレ場が連続。浮き石や落石をよく目撃する。またこれら火山活動が活発な山系では、噴石から頭部を守るためにもヘルメットは有効になる。2014年の木曽・御嶽山噴火で多数の被害者が出たのは記憶に新しい。

 登山家の故・田部井淳子さんの「それでも わたしは山に登る」には、危険を回避する知恵が満載する。「疲れている時は間違えやすい」「山に近道はない」などどれも含蓄があるが「声が大きい人には気をつけろ」もうなずかされる。集団内で自己主張の強い人の提案に安易に乗るな、ということ。

 何が一番最善か自ら考えて行動せよ、ということでもあろう。ヘルメットも登山ではいつも着用すべし、というわけではない。軽い専用の物をリュックにくくりつけて必要な時に使えばいい。個人的には直接役に立ったことはないが安心感には代えられない。

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