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ソイレント・グリーン

2019年6月18日
 近未来のニューヨークが舞台だ。人口数千万人の過密都市は食料も真水も極度に不足している。電力も足りず廃虚のようなアパートの部屋には自転車型の発電装置を備える。

 1973年に製作されたSF映画「ソイレント・グリーン」。裸電球が消えそうになるとチャールトン・ヘストン演じる刑事と同居する老相棒がペダルを回しながら「地球半周分もこいだよ」とぼやく。エアコンを動かす余裕はなく部屋は蒸し暑くほこりっぽい。

 太陽光発電など再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の期間が11月から順次終了するのを前に宮崎電力(宮崎市)が新サービスを発表した。同社と電力売買契約を結んでいる家庭や法人を対象に余剰電力を1キロワット時10円で買い取る。

 蓄電池を使って昼間に発電した電力を自家消費したり、電気給湯器で湯沸かしに利用したりするプランも順次展開する。小野晋太郎社長は「日照時間が全国トップクラスの本県で生み出された電力で県内消費分をまかなう『電力の地産地消』を目指したい」という。

 5月17日付のくらし面に電気の「自給自足」に取り組んでいる染め織り作家の記事があった。ベランダに太陽光パネルを置き、室内運動用の自転車マシンを改造した発電機をこぐ。エアコンも冷蔵庫もなくアイロンは炭火式という生活。

 映画の破局的世界ほどではないが日本の夏の電力事情も厳しい。太陽光パネルの設置場所がなく、自転車型発電機をこぐ体力がない人でもエアコンの使用を少し控えるなど節電は実践できる。それぞれ可能なレベルで実践したい省エネだ。

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