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愛鳥週間と地震

2019年5月11日
 すごい渡り鳥がいたものだ。旅客機が飛ぶ地上10キロほどの高度を気流に乗って時速100キロで、アラスカからハワイまで飛んでくるという。ゴールデンブローバーという鳥。

 佐土原キリスト教会で以前あったゴスペル歌手・森繁昇さんのライブで知った。ハワイ在住の森繁さんは、庭にいた珍しい鳥の生態を知って歌にしたという。「氷点下50度近い上空を飛んできて常夏の国に来るんですよ」と驚嘆を込めて野生の強さを語っていた。

 宮崎市内のマンション15階に住む知人が、ベランダに止まったイソヒヨドリの鳴き声を録音して聞かせてくれた。かなりの音量で早朝の眠りを破られたとか。「あんな高い所で縄張り宣言して効果あるのだろうか」と首をひねっていた。

 野鳥の生態には理解できないものが多いが、まだ解明されていないだけで、彼らにとっては生存と種族維持のために、一つ一つが意味のある行為に違いない。愛鳥週間(16日まで)が始まった昨日、鳥のエピソードを思い出していたところで大きく地面が揺れた。

 宮崎市で震度5弱など本県が狙い撃ちされた地震に動揺した。地震や台風は必然的に起きるが、引き起こされる土砂災害や河川氾濫などは無秩序な開発が原因である場合も多い。野鳥の生息環境を考えることも国土保全と無縁ではない。

 「キジが大きく鳴くと地震の予兆」という言い伝えがある。むろん科学的な根拠はない。自然の猛威には十分な備えと冷静な対応が必要だ。ただ野生の生き物が環境の変化に敏感なのは確か。自然を観察し続けるのも防災に役立つはずだ。

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