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不在の日向守

2019年4月16日
 日向坂46というアイドルグループが誕生したとテレビで特集していた。てっきり本県の肝いりかと思ったら全く関係なかった。東京都港区にある坂の名称に関係するらしい。

 グループ名の日向は「ひなた」で坂の方は「ひゅうが」と読む。坂の名称は江戸時代前期、徳山藩の初代藩主・毛利日向守の屋敷があったことに由来する。日向守は戦国武将毛利輝元の次男毛利就隆(なりたか)だが、歴代の「日向守」同様、こちらへ来たことはたぶんない。

 最も有名な日向守は来年大河ドラマの主役になる明智光秀だろう。空いている官位を受けても、その地に赴任しないのが通例だ。今の国会議員にも選挙区名を肩書に冠していても、その地をよく知らない「なんとかの守」が少なくない。

 東京の家で生まれ育ち、親の引退後に看板、地盤を世襲して当選した議員。選ぶのは有権者だから構わないが、統一地方選の前半では、有権者側に意識の変化も見られた。例えば保守分裂となった島根県の知事選。圧倒的な地盤を誇る候補が敗れる波乱があった。

 今も影響力が強い故竹下登・元首相や青木幹雄元自民党参院議員会長の勢力が押す候補。勝った候補を支援した中堅若手県議の発言がふるっている。「東京から島根を見ている青木氏や国会議員らは地元の危機感を共有できていない」。

 本県県議選でも、単に地盤を継いだ候補者が苦戦して、日ごろ細かく住民の声を拾っている候補者が健闘した印象がある。地盤や組織力よりも地域密着度を重視する投票行動が後半戦の市議、町村議、町村長選にも反映するか注視したい。

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