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明石市のウォーターゲート事件

2019年2月19日
 1970年代米国の政治スキャンダル。ウォーターゲート事件でニクソン大統領を辞職に追い込んだ最終的な物証は大統領執務室の会話を全て録音、記録したテープだった。

 テープはニクソン氏が引退後、回顧録を執筆するためのものだったらしい。内容が公開されたことで同氏がふだんから品格を欠いた言葉を使っていたことが白日の下に。米国民は失望し、議会の弾劾圧力に抗しきれずニクソン氏はついにホワイトハウスを去った。

 兵庫県明石市の市長が道路拡幅工事に伴うビル立ち退き交渉をめぐって、担当の市幹部に「燃やしてしまえ」などと暴言を浴びせた問題は市長辞職という形で決着したが昨日時点で、やめた市長は出直し選への態度を明確にしていない。

 辞職に伴う市長選でやめた市長が立候補、当選した場合、4月の統一地方選でまた市長選が実施される。暴言には交渉遅れで危険な状況が続いていることへの苛(いら)立ちと取れる部分もあって市民の受け止め方は複雑だ。出馬ならどんな結果になるか予断を許さない。

 車の中で、秘書に怒りを爆発させ、聞くに堪えない暴言を連呼した国会議員もいた。ハラスメントを受けた側がとっさにレコーダーのスイッチを入れたのか、かねてより準備していたものかは分からないが、痛烈なしっぺ返しになった。

 録音を聞いて「いかにひどい発言をしていたか思い知った」という。それがやめた市長の本音なら選挙への出馬はやめた方がいい。録音のあるなしにかかわらず政治家、自治体トップの言動には品格が求められる。たとえ激高しようともだ。

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