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一休さんと七福神

2019年1月11日
 きのうは職場近くの江平えびす神社に参った。縁起物の熊手は特大、大、小と3種あったが真ん中の大がよく売れていたのはそれなりの福があれば、という庶民感覚だろう。

 周知の通りえびす様は七福神のメンバーで唯一日本の神様である。なりわいを守護し、福をもたらすと民間信仰で広く受け入れられてきた。漢字で書く場合、恵比寿が一般的だが夷や戎の字を当てることもあるのは異郷人に由来するためと考えられているそうだ。

 他の六神はインド、中国のご出身。建築文化史家で、全国七福神連合会顧問を務める一色史彦さんはとんち名人の一休さんこそが七福神の考案者と推測する(一色史彦著「一休さんの『モノにココロあり』大発見! 七福神の創作者」)。

 師走の国会で外国人労働者の受け入れを拡大する改正入管難民法が成立した。4月1日施行。単純労働分野にも幅広く門戸を開くから私たちの周辺に外国人の姿が目に見えて増えるかもしれない。論議を尽くしたとはいえない生煮えの改正法ゆえに懸念も山積だ。

 しかし船出の合図が出た以上、七福神の乗る帆掛け船(宝船)のように共存共栄、御利益を補完し合う関係を築かねばならない。次の元号の時代に目指すのは日本人と外国人の双方にメリットがあって、“えびす顔”が増える未来である。

 動乱、凶作、伝染病で荒れた時代を生きた一休さんの「仏法を 神やほとけに わかちなば まことのみちに いかがいるべき」の歌には七福神の心があると一色さんは看破する。神仏を分けない思想に学んで招き入れたい異郷の人々だ。

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