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熊本地震に学ぶ失敗学

2019年1月5日
 職場や自宅に届いた年賀状を一度は目を通したが、また読み返すのも楽しい。毎年、東京から律義に届くのがテレビやコンサートなどで幅広く演奏活動しているLYNX(リンクス)だ。

 女性4人のフルートアンサンブル。取材したのは十数年前だが、その時は全員が東京芸大に在学中だった。メンバーの一人が宮崎南高卒の郡律子さん。全員がママになって音楽的にも幅を広げているが、今年の年賀状には各メンバーの失敗談が漫画になっている。

 華やかなイメージからは想像できないが、本番前に楽譜、楽器がなかったり電車に遅れたり…。ホームページにはさらに多くの失敗がまとめられている。だが失敗の紹介は笑いを取るためだけではなく、教訓にして繰り返さないためだ。

 熊本県和水(なごみ)町で震度6弱の地震があり、本県の山間部でも大きく揺れた。だれもが大きな被害が出た2016年4月の熊本地震を思い出して、正月気分が吹き飛んだだろう。今回の被害はずっと少ないが、今後1週間ほどは大きな地震に警戒した方がいいという。

 問題は熊本地震で噴き出した課題、失敗をどう教訓として生かせるかだ。罹災(りさい)証明書発行の遅れ、福祉避難所が十分機能しなかったこと、進まない住宅確保、全国から集まったボランティアの偏在など、検証すべきことはたくさんある。

 人ごとではない。例えば九州新幹線や九州自動車道が不通になれば、本県の人や物の流れが滞る。備えることで克服のスピードが速くなる。とりあえず失敗した時は、LYNXの美しい演奏を聴いて気の動転を静めよう。これはお勧めだ。

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