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税制のぺーぺー

2018年12月29日
 先日会合で、ある男性が「ぺーぺーは、もう上限額に達してキャンペーン終わったね」などと話題を振ってきた。ぺーぺー? どこかの会社の新人がお金を使いすぎたのか。

 聞き違いで、実はペイペイのこと。ソフトバンクとヤフーが運営するスマートフォン決済サービスで、恥ずかしながらよく知らなかった。利用客増のためポイント還元のキャンペーンを実施したところ、利用が殺到し、期限前に多額の予算を使い果たしたそうだ。

 世の中がキャッシュレス化に向かう一つの象徴的な出来事かもしれない。ちなみにぺーぺーとは、平社員や下っ端を指す俗語。それにしても、こんな死語化した言葉と間違えるようでは、時代に取り残されたような不安を覚えてしまう。

 与党の税制改正大綱によると、来年10月予定の消費税増税の対策としてキャッシュレス決済でのポイント還元、プレミアム付き商品券などを盛り込んでいる。増税による歳入増効果さえ上回るかもしれないという規模に「大盤振る舞いだ」と批判が上がっている。

 キャッシュレス化で日本は遅れている方だが、現金の信用性が極めて高いからともいえる。近所のスーパーに行くと、まだ現金払いの方が多いようだ。何よりカードに慣れない層が多い高齢者らにポイント還元の恩恵が及ぶのだろうか。

 商品券も、消費税が5%から8%に引き上げられた際にも発行されたが、地域の経済浮揚にはほとんど効果なかったといわれている。景気を後退させない配慮は必要だが、税制のぺーぺーにもすっきり分かりやすい負担軽減策を望みたい。

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