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鳥の目

2018年11月6日
 五ケ瀬川から延岡市北方町の鹿川渓谷に北上すると、右側に比叡山、左側に矢筈岳(やはずだけ)の岩肌がそびえる。登録1年を迎えた祖母・傾・大崩ユネスコエコパークの関門のようだ。

 同市と日之影町にまたがる鹿納山(かのうやま)(1567メートル)という山に登った。本県の山は照葉樹林や杉林が多いイメージなので、いい意味で期待を裏切られる見事な紅葉だった。とりわけ赤くなったヒメシャラの葉がブナやコナラなど黄色い葉に交じって鮮やかに映える。

 山頂には鹿納坊主という愛称の岩峰がそびえる。注意して登ると、頂上には平たいスペースがあって360度の眺望。パークの主な山々が見渡せる。おもむろに同行者がリュックから何かを取り出して組み立てたと思ったらドローンだ。

 「風がないから大丈夫」と、巧みな操縦で周辺を飛ばして付属のカメラで撮影。後で動画を見たが、「これが鳥の視点か」と思わせる迫力の映像だ。これほどコンパクトな収容性と軽さなら、業務用だけでなく、レジャーの分野でもドローンの普及が進むだろう。

 「へたなころはよく墜落して、修理費がすごかった」と彼が感慨にふけるほどドローンの進歩は目覚ましい。操縦性は飛躍的に向上し、価格も安くなった。日向市では県内初のドローンレース大会が開かれるなど愛好者は増加の一途だ。

 GPSを担う人工衛星「みちびき」の本格運用が始まって、ドローンによる測量や宅配などへの応用も期待されている。しかしプライバシーへの配慮、安全性やマナーが最優先だ。初心者には民間団体などが行う講習会へ参加を勧めたい。

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