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おそ松くんの時代

2018年10月28日
 おそ松くんを筆頭に一松、チョロ松、カラ松、トド松、十四松がチビ太たちとドタバタ劇を繰り広げる赤塚不二夫さんの「おそ松くん」。六つ子の顔立ちは正直で素直そうだ。

 1960年代に週刊少年サンデーに連載されたギャグ漫画の傑作。俳優のイッセー尾形さんはサンデーを買って読んでいた子どもの頃、チビ太が小悪党で六つ子はいい子だと思っていたという。しかし大人になって読み直し、そうではないらしいことに気づいた。

 おそ松たちは毎回、六対一でチビ太をいじめるし、大人たちにうそもつく。チビ太がいくら頑張っても「正体があるようで無い六つ子との戦い」に負けてしまう(竹書房文庫「おそ松くん」に収録「チビ太ってホントはいい奴じゃん!」)。

 文科省が全国の国公私立小中高、特別支援学校を対象にした2017年度の問題行動・不登校の調査結果を25日公表した。本県のいじめ認知件数は前年度より2733件増の1万3680件で、千人当たりの件数は108・2件(22・5件増)と全国最多だった。

 県教委は「早期発見のため各学校が積極的に認知した結果。一方でいじめが多くあるという事実は真(しん)摯(し)に受け止め、今後の施策に生かしたい」という。全てのいじめを把握しながら実数を減じて深刻なケースを抑制することが目標になる。

 いじめに加担している子どもも表面上はふつうで正体を見破ることは赤塚さんが漫画に描いた時代より難しくなった。文科省調査で心身に大きな被害を受ける「重大事態」は本県0件だったが果たして本当なのか。常に疑いの目を持ちたい。

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