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交通整理のお巡りさん

2018年10月21日
 子供のころ「かっこいい」と憧れたのが交差点の真ん中に立って手信号で交通を整理するお巡りさん。今でも停電時などに時々出動するが、とても危険で難しい仕事だろう。

 もちろん車や歩行者も信号機が消えた交差点は大変怖い。特に地震や台風による停電で突然消灯しては交通事故による二次被害が心配だ。そこで非常用電源装置で点灯する「消えない信号機」の整備が急務となっている。県内の整備率は全国よりは高い4・7%。

 災害に備えて同時に進めたいのが電線の地中化。東日本大震災をはじめ今年、大阪や北海道で発生した台風や地震被害で、たくさんの電柱が倒壊。大規模な停電を引き起こし、復旧の妨げにもなった。地面に落ちた電線は危険でもある。

 ただ「消えない信号機」同様、割高な費用が課題だ。しかし電柱倒壊の復旧にかかるコストや危険度、救助活動の障害などを考えると、差は意外に小さいのではないか。条例化の動きも進むが、電柱設置に関わる行政、電力会社、通信会社は前向きに検討してほしい。

 地中化は人命救助にも役立つと認識したのが、2015年に宮崎市であった車の歩道暴走事故だ。ドクターヘリがJR宮崎駅前交差点に着陸できたのは、周辺に高層の建物がなかったことに加えて電線が地中化されていたからでもある。

 電線地中化が完了した日南市飫肥の大手通りを歩くと、空が広々として気持ちがいい。景観向上の効果も実感できる。停電が減ると、交差点で交通整理するお巡りさんが見られなくなるが、災害時には各方面で頼もしい姿を見せてくれる。

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