ホーム くろしお

世論の水位下がらず

2018年10月2日
 昨日の県内はよく晴れた。前日の台風24号を思い出すと、恨めしくなるほど澄んだ青空だった。被災による浸水などで今なお困っている方々がいる。お見舞い申し上げます。

 宮崎市の大淀川堤防に出てみると、前日は橋の欄干に迫る勢いだった激流が一夜のうちに水位を下げ、いつものように河川敷が広がっている。しかし、そこは一面の水たまりでたくさんの白サギが舞い降りてえさをつついていた。めったに目にしない光景だった。

 暴風雨の中、野生の動物はどこで過ごすのだろう。そんなことを考えていた嵐のさなか、吹き飛ばされてきた1羽のスズメが自宅2階の窓辺に止まった。ほとんど手が届く距離。壁に身を寄せ必死に雨風を避ける姿に心の中で応援した。

 日本列島を縦断した台風24号がなければ、もっと世間の注目を浴びていたかもしれない。沖縄県知事選。亡くなった翁長雄志知事の遺志を引き継ぐ形で立候補した前衆院議員の玉城デニー氏が、安倍政権が支援した前宜野湾市長の佐喜真淳氏らを破って当選した。

 最大の争点が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設。共同通信社の出口調査では反対派が約6割に上り、知事選を左右したのは間違いない。選挙結果にかかわらず安倍政権は移設を進める構えだが、相当な打撃になるだろう。

 先の総裁選でも“地方離れ”が見られたが、地方の民意を無視すれば、今後の統一地方選や念願とする改憲にも影響を与えるのは必至だ。翁長氏死去でも下がらなかった沖縄民意の水位。強引な手法では政権をのみ込みかねない勢いがある。

このほかの記事

過去の記事(月別)