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子どもは3人

2018年6月3日
 私事ながら第2子を出産した娘が、母子ともどもわが家に滞在している。2歳の上の子も一緒だ。育休中の子育てにあらためて接し女性、母の負担の重さを再認識している。

 予定日より1カ月ほど早く破水したため緊急手術での出産だった。2千グラムそこそこの赤ちゃんは新生児集中治療室へ。化膿(かのう)する場合があるとかで母体のおなかには管が挿入された。第1子のときも出血が多く輸血寸前だった。お産は女性にとって人生の難事業だ。

 この人は何人子を育て、孫の面倒を見たのだろう。自民党の加藤寛治衆院議員が所属する細田派の会合で、結婚披露宴に出席した際に「必ず新郎新婦に3人以上の子どもを産み育てていただきたい」と呼び掛けていると紹介したそうだ。

 2017年に生まれた赤ちゃんの総数は統計開始以来最少の94万6060人となり2年連続で100万人を割り込んだ。出生数をどうやって引き上げるか、は重要課題だが派閥会合に出席していた女性議員らから「これこそセクハラだ」と不快感を示す声が出た。

 かくあるべきだという信念を持ち、それを実現するための政策を考え汗を流すのが政治家のはずだが目前に立ちふさがる「第2子の壁」はそのままにして出産を担う女性に「3人以上産み育てていただきたい」とは主客転倒ではないか。

 筆者はキャラ弁を作るほどの孫ばかだが、もう1人とは言いにくい。乳腺炎のつらさをこらえ夜、何度も授乳する娘は「3人以上」発言をどう思うだろう。記者の性分で聞いてみたいがやめておく。今は先のことを考える余裕などあるまい。

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