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市長選

2018年1月29日
 3期目途中まで宮崎市長を務めた長友貞蔵さんの随想「冷や汁の味」に「走りぐら」があった。要はかけっこのこと。長友元市長は「走るのは弱い方だった」と書いている。

 しかし、負けず嫌いだった長友元市長はヤマイモを食べると足が速くなるぞ、と教われば小学校の帰りにヤマイモを掘って食べ、生卵を飲むと効果あり、と聞くと学校近くの友だちのおばあちゃんの家で調達して走る前、運動場そばのスギ林の中で飲んだという。

 駆け出しの記者時代、宮崎市政を担当したときの市長だった長友さんのことをあれこれ思い出しながら昨夜、宮崎、延岡市長選の開票状況を見守った。現職対医師ふたりによる三つどもえの宮崎市は予想通り2候補の競り合いになった。

 先行した現職の背中に後方からぐんぐん迫ったのが東京大医学部卒、元県議の候補者である。結果は、組織力で勝り、過去2期手堅く実績を積み重ねてきた現職の戸敷さんが信任を得るかたちで逃げ切りを果たした。これから4年、再び市政のかじ取り役を担う。

 長友元市長の回想によると、急場しのぎでヤマイモを食べようが、生卵を飲もうが結果は変わらず賞品をもらえる3等内にはめったに入れなかった。走りぐらにめっぽう強いのは学校から遠いところから通ってくる子たちだったという。

 大切なのは日々の積み重ねということだろう。市政も同じで急場しのぎの施策では強い町にはできない。宮崎、延岡いずれも争点がいろいろあった市長選だ。当選した戸敷さんと読谷山さんは足を止めず先頭に立って走り続けてもらいたい。

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