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すっぱ

2017年7月17日
 教室でテストを返された生徒。答案用紙を見ると赤でマルがたくさんついていて、がっかりした。察した先生は、その米国人生徒に「マルがついている方が正解だからね」。

 実は外国人向けの日本語教室での一幕。よくある誤解で、海外では正解にピンのようなチェックを入れる国の方が多く、マルは「ここは間違っている」の印という。数年前ベストセラーになった「日本人の知らない日本語」(蛇蔵、海野凪子著)にあるエピソード。

 外国人留学生たちの珍回答、珍質問に大笑いするが、実は日本人自身が日本語や自国の文化について詳しくないという現実にも気付かされる。2作目でスウェーデンからの女子学生が聞く。「『すっぱ抜く』の『すっぱ』って何ですか」。

 先生も分からず調べたら「透破」または「素破」。戦国時代の忍者のことだ。来日した時に「先生は忍者ですか、武士ですか」と尋ねたほど日本の時代劇マニアで忍者大好きの女子学生は大喜び。アニメやドラマから日本に関心を持って来日する学生は多いそうだ。

 忍者の真実に迫る「The NINJA 忍者ってナンジャ!?」がみやざきアートセンターで始まった。忍術が荒唐無稽な伝説ではなく、意外に科学的な知識と合理的な鍛錬に基づく戦術だったことに、現代に役立つ知恵を見る思いだ。

 先の女子学生。先生から「今の日本に忍者はいない」と諭されて肩を落としたが、教室を出る間際「でも本当はいるんですよね。いないことにしないといけないんですよね」とにやり。うん、隠れた能力に気付くかも。自信がつく忍者展だ。

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