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アルマゲドン招くのは

2017年5月17日
 地球へ真っすぐ向かってくる小惑星。直撃すると全人類が終焉(しゅうえん)を迎えてしまう。NASA(米航空宇宙局)は小惑星を核爆弾で分裂させて、軌道を変える計画を実行する-。

 寄せ集めの宇宙飛行士たちが自己犠牲の精神を発揮して感動を呼んだ1998年のSF映画「アルマゲドン」。約6500万年前にメキシコのユカタン半島に直径10キロ程度の巨大隕石(いんせき)が落ちて恐竜を絶滅させたという説もあるから、全く起こりえない話ではない。

 実際に2002年NASAなどの研究チームが、直径1・1キロの小惑星が2880年3月16日に地球に激突する危険性がある、と発表した。確率は0・3%と低いが、ぶつかればやはり人類が絶滅する破壊力があるというから恐ろしい。

 もはやSFの世界とはいえない。確率は低くても最悪に備えて、被害を最小限に抑える方策を練っていた方がいいと、専門家らが議論する国際会議が東京で始まった。国連が主導し、NASAや宇宙航空研究開発機構(JAXA)が参加する地球防御構想の一環。

 落下の危険がある仮想の小惑星を設定して、場所を特定して住民避難を呼び掛けるなどの机上演習を行う。将来は、小惑星に無人探査機を体当たりさせたり、映画のように核弾頭を爆発させたりして軌道を変えることも構想するという。

 目下、空から降る恐怖は、隕石よりも北朝鮮のミサイルだ。多額の予算と進展目覚ましい技術力を共に地球防御に傾けてくれれば国際社会で尊敬されるのだが。暴走して、隕石より前にアルマゲドン(最終戦争)を招くのだけはごめんだ。

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