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蜂蜜と乳児

2017年4月16日
 アカシア、リンゴ、アザミ、クローバー、ソバ、トチ…。蜂蜜にこんなに豊富な種類があると知らなかった。宮崎市の養蜂場が毎年2回開いている「はちみつ祭り」での試食。

 海外産も含めるとさらに種類が増える。花によって味わいが違うので料理によって使い分けると楽しそうだ。蜂蜜は良質な糖分に加えて、ビタミン、ミネラル、タンパク質などを含んで栄養価が高い。イベントでは蜜しぼりなどの体験もあって生産の現場を学べた。

 健康食品として、また自然な甘さから世代を問わず需要が多い蜂蜜だが、乳児には格別注意が要ることを痛ましい事件で知った。東京で、蜂蜜を摂取したことが原因で乳児ボツリヌス症になったとみられる生後6カ月の男児が死亡した。

 家族が離乳食として蜂蜜をジュースに混ぜて飲ませていたという。蜂蜜にはボツリヌス菌が含まれていることがあり、抵抗力や免疫力のない赤ちゃんでは体内で増殖する可能性がある。国や自治体が注意を呼び掛けているが、危険性を家族は知らなかったようだ。

 わが身を振り返ってドキリとした。3人の子を育てたが、当時知っていたか自信がない。少なくとも今は忘れている。何かに混ぜて食べさせたかもしれない。周辺に尋ねると「常識よ」と答える主婦もいるが「初めて知った」人は多い。

 インターネットには蜂蜜を使った離乳食レシピがあふれている。母親が気をつけても周囲が知らずに与えるかもしれない。蜂蜜の誤ったイメージを広げないためにも、妊婦や乳児のいる夫婦だけでなく、広く一般に啓発する必要があろう。

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