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県立延岡病院長に就任した 寺尾公成(てらお・きみなり)さん

2019年5月4日
 「ちょっと行ってきて」。熊本大医学部付属病院に勤務していた1989年、上司から言われて県立延岡病院に赴任した。気付けば平成の31年間をそのまま過ごし、令和元年に院長として県北の救急、高度医療を支える立場になった。

 隣町の門川出身で、専門は産婦人科。数ある診療科の中でも、生と死の両方と向き合う唯一の医療だと自覚する。

 重圧と闘う日々で大切にする姿勢は「極医尊人(ごくいそんじん)」。最善策を探る頭脳と、患者第一に考える心の融合を追求する造語だ。「医師は情熱あふれる科学者でなければいけない」

 院長としての最重要課題は、医師の働き方改革。4月施行の関連法では、医師への時間外労働上限の規制は2024年から適用される。「健康・福祉の増進と医療の質維持を両立させる手だてをしっかり講じたい」。働きやすい環境を整備することが、「医師の確保ひいては地域医療を守ることにつながる」と考える。

 救急医療体制の拡充も待ったなしだ。4月の心臓脳血管センター開設により、心臓の患者を2人同時に診ることが可能となった。脳血管の治療・検査に対応できる施設も整備が進む。「延岡で医療を完結して地域の皆さんに安心してもらえるよう、実績を積み上げたい」

 延岡市の官舎に1人暮らし。休日には、熊本市で勤務医をしている妻の元へ「通い夫を続けている」。子供4人のうち3人が医学の道を選んだ。50年近く続けるバレーボールやスキーと旅を愛する61歳。

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