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県弁護士会長に就任した 黒木昭秀(くろぎ・あきひで)さん

2019年4月29日
 事件事故に加え、成年後見制度や消費者問題など弁護士に寄せられる相談は多様化している。会員139人を抱える組織の先頭に立ち、「基本的人権の擁護と社会正義の実現に向け、県民の幅広いニーズに応えたい」と力を込める。

 大阪大で経済学を学び、法律になじみはなかった。民間企業に就職が決まっていたが、研修で職場の風通しの悪さを感じ、「迷わず辞めた」。職はなかったが「なんとかなる」と地元の宮崎市に帰郷。20代半ば、友人に勧められるまま法律事務所の門をたたいたのが、弁護士を目指すきっかけになった。

 そこで目にしたのは、依頼者に寄り添い、法律を武器に闘う弁護士の姿。「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣く。やりがいのある職業と感じた」。38歳で退職し、司法試験の勉強に専念。43歳で合格を果たした。

 2003年に県弁護士会に登録。多くの裁判を手掛けたが、印象に残るのは「法廷の外」だ。

 副会長だった10年、口蹄疫発生時に被害農家を訪ね、牛や豚を殺処分された悲しみや生活の不安に耳を傾けた。弁護士会で支援基金をつくり、農家を支えるボランティア活動をサポート。日弁連と連携し、農家への補償を手厚くする家畜伝染病予防法改正にも尽力。「いざというときに被災者一人一人に頼ってもらえるよう、敷居の低い弁護士会でありたい」 宮崎大宮高時代は友人と組んだロックバンドでギターを担当。今も車のBGMは「レッド・ツェッペリン」という60歳。同市の自宅で妻、長女、次女と暮らす。

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