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話題の飫肥杉「ミステリーサークル」を管理する宮崎南部森林管理署の署長 安達 寛己(あだち・ひろみ)さん

2019年3月13日
 日南市北郷町の国有林にある二つの「ミステリーサークル」。飫肥杉が12層の同心円状に植えられ、その直径は70メートルもある。本紙「歩廊」(2018年11月20日付)で初めて紹介されると、全国紙やテレビの全国ネット、韓国の科学雑誌など30以上のメディアに取り上げられ、今も取材の申し込みが続く。

 「学術用に管理している試験林だったので、一般の人の興味を引くという発想がなかった。まるで森の中に隠されていた貴重な遺跡が見つかったようだ」。4カ月近くたっても注目が続く状況に驚きを隠さない。ロシアの通信社からは「原稿を確認してくれ」と、ロシア語のファクスが送られてきた。「翻訳ソフトで何とか読めた」と笑う。

 サークルは、造船用から住宅用へ飫肥杉材の転換を目指し、植林密度による成長の違いを調べるため1974(昭和49)年に造られた。「よくここまで残してくれた」と先人に感謝。当初、植樹から50年となる5年後には役目を終えて伐採も検討されていたが、このまま保存することにした。

 「中央に立って見上げると美しさがよく分かる」。サークルまでは林道があり、誰でも立ち入ることができる。「われわれ国の機関として、地域の役に立つのが一番うれしい。自治体や地元がアイデアを出し、観光や産業の活性化に活用してほしい」 林務行政に携わって40年。今月末で定年を迎える。「最後の年にいい思い出をつくらせてもらった」。大分県玖珠町出身。日南市星倉で妻と暮らす。60歳。

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