ホーム ひと

宮日母子福祉事業団の育児教室で20年乳児健診を続けた 永山武章(ながやま・たけのり)さん

2019年3月1日
 宮日母子福祉事業団の「楽しい育児教室」で、20年にわたり乳児の健診を担当した。ここまで続いたのは「赤ちゃんの元気が自分に返ってくる」との思いから。同教室で最後となった2月26日の健診後に感謝状を贈られ「赤ちゃんを診るのは楽しい」と笑みを見せた。

 1999年から同教室に携わり、多い日は10人以上を診ることも。柔和な笑顔で母親と赤ちゃんの緊張をほぐし、じっくり丁寧に接した。「体重が増えない」「発達が遅いのでは」。悩む母親の相談に耳を傾け、的確に助言してきた。

 長年の経験に裏打ちされた観察眼は確かだ。7、8年前、脚のしわの状態から「股関節がおかしい」と見抜いた。すぐに専門医につなげて事なきを得たが、もう少し発見が遅れていたら手術が必要だった。

 母親と会話する中で、父親が喫煙者だと分かると「たばこはやめさせなさい」ときっぱり告げ、「笑顔で言ってね。それでけんかになったら赤ちゃんがかわいそうだよ」と付け加える。子どものことを第一に考える、小児科医としての優しさがにじみ出る。

 4年前に自宅で転倒して大腿(だいたい)骨を骨折し、3カ月ほど休んだことがある。「赤ちゃんを診るのは生きがい。早く行きたくてたまらなかった」と振り返る。

 教室の健診は長男に引き継ぐが、自身が開業した宮崎市丸山2丁目の「ながやま小児科アレルギークリニック」での健診は「元気である限り続けたい」と意欲は衰えない。医院近くの自宅で妻の百合子さん(87)と暮らす。93歳。

このほかの記事

過去の記事(月別)