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第23回県美術海外留学賞を受賞した 奥野恵理(おくのえり)さん

2019年2月5日
 学生時代からの目標だったイタリア行きの夢をかなえる。第23回県美術海外留学賞(宮崎日日新聞社主催)の受賞を知らされた昨年末は「うそだと思った」。今も「かなりうれしい」と喜びに浸りつつ、4月からの渡航に備える毎日だ。

 広島県の尾道市立大に在学時、同大学の卒業生でえびの市出身の入江万理子さんが同賞の第15回受賞者に選ばれ、フランス留学したことを伝える記事を研究室で見た。大学院を出ると、迷わずに帰郷。入選すれば留学生の候補になれる宮日総合美術展(同)の留学賞チャレンジ部門への応募を2015年度、開始した。

 初出品から今回も含め4年連続で入選したが、留学できる権利を得られるのは毎年1人のみ。絵の完成度が高いことが逆に「まとまり過ぎている」という評価につながり、受賞を逃してきた。

 3年連続で賞に届かなかった17年度は「立ち直れないくらい落胆した」。しかし、批評を受け止めて「見た目に美しいとかは後回し。感情を優先させて」次の作品を描いていくと、うごめくマグマをほうふつさせる油絵「熱体」が完成した。その絵で18年度は見事、受賞。「留学賞が私を育ててくれた」と言い切る。

 イタリアではフィレンツェに滞在予定で、ルネサンス期の絵画などを多数鑑賞して「体温や触感、空気感が伝わる絵を追究したい」と明確だ。

 同賞は奥野さんの派遣をもって終了する。最後の切符を手にしたが「受賞できなかった人の気持ちもよく分かる」と一言添える謙虚な29歳。宮崎市で両親と3人暮らし。

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