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日本養豚協会長に本県で初めて就任した 香川雅彦(かがわ・まさひこ)さん

2018年6月21日
 「養豚業の生産基盤の維持に全力を注ぐ」。強い覚悟を胸に、全国の養豚生産者1599戸でつくる日本養豚協会の会長に県内で初めて就任した。

 国への要望活動などで年間100日ほど上京する上、報酬はない。それでも大役を引き受けたのは、養豚の将来に危機感を募らせているから。業界は生産者の高齢化や担い手不足により、全国で廃業が相次ぐ。その間に欧州、北米産が台頭して競争は激化。「個々の農家がコストを下げる努力をし、生産効率を上げる必要がある」と生産者に求める。

 大学卒業後に川南町へ戻り家業を継いだ。年間365日、朝から晩まで必死に働く日々に限界を感じ、休みを確保するために規模拡大を図り従業員を雇用した。現在では22人を雇用し、週休2日制など働きやすい職場環境づくりに力を入れる。

 人生の大きな転機は、全頭殺処分を経験した2010年の口蹄疫。「地域のみんなで力を合わせ、ピンチをチャンスに変える」と奮い立ち、自社農場の再建と特定疾病のない産地づくりに取り組み、地域の復興をリードした。貪欲に生産技術を学び、昨年度の農林水産祭では天皇杯を受賞。同協会では筆頭副会長などを務め、養豚業を守るために奔走してきた。

 原動力は、後を継ぐ決断をして帰郷し、誇りを持って農場に通う長男貴俊さん(28)の存在。地域では他にも、多くの若手後継者が頑張っている。「だから、この産業をつぶすわけにはいかない」と決意をにじませる。町内で妻洋子さん(54)と2人暮らし。香川畜産社長。60歳。

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